美味手帖

京都の和菓子がぐんと身近に、軽やかに。老舗「鶴屋吉信」のカフェ

京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。旅の計画にぜひお役立てください。記事一覧はこちら>>

【4月の美味案内】
春を愛でる。
季節限定のお菓子

(取材・文/西村晶子)

近年、新しい試みへの挑戦が目覚ましい、京都の老舗和菓子店。なかでも洋菓子のような趣の和菓子が注目を集めているのが、ここ「tubara cafe(つばら カフェ)」です。季節限定の味も揃え、今回は桜を使った春限定の菓子に注目してみました。


「生つばら」2個とほうじ茶のセット1000円~。器のセレクトや提供の仕方もカフェスタイル。

銘菓を洋風にアレンジした、和菓子の新しい味

1803年創業の和菓子の老舗「鶴屋吉信」が2019年春、本店の隣にオープンしたカフェ。「ハードルが高いと思われがちな和菓子に親しみ、本当の餡のおいしさや和菓子に親しみを感じてもらえたら」と新しい発想で手がけた和菓子を提供しています。


見た目は洋菓子風だが、口にすると和菓子の味わいの「生つばら」。しっとりふんわりの生地となめらかな餡の組み合わせが絶妙。持ち帰りの生つばらは1個から販売。1個250円。桜つばらは280円。

クリーミーな特製餡をはさんだ、作りたての「生つばら」

一番のおすすめは、「生つばら」。つぶ餡をもち粉入りの焼き生地ではさんだ鶴屋吉信の銘菓「つばらつばら」をカフェメニューにアレンジしたお菓子です。備中白小豆や白えんどう豆を使った白あんに、マスカルポーネを合わせたクリーミーなオリジナルあんを使い、“もっちり、ふんわり、しっとり”の食感を楽しめるように作りたてを提供しています。

カフェでは、抹茶、ラムレーズン、柚子の定番の味や、季節の生つばらの中から2種類を選び、お好みの飲み物とセットにすることができます。ご紹介の「桜の生つばら」は、マスカルポーネあんに桜の塩漬けを加えた、ほのかな塩気が感じられる春限定の味。持ち帰りもでき、こちらも注文を受けてから作っています。


しっとりときめ細かいスポンジ生地の「桜シフォンケーキ」といちじくとキャラメルフレーバーのつばら紅茶のセット1100円。

シフォンケーキも桜のシーズンははんなりピンク

スポンジ生地に白あんと和三盆を練り込んだシフォンケーキもおすすめのひとつ。桜のシーズンは生地に塩抜きした桜と葉を加えており、ほんのりと桜の香りが感じられ、横に添えた白あんを練り込んだクリームとの相性も抜群です。

こちらも飲み物とのセットで楽しめ、コーヒーや紅茶をはじめ、ハーブティーや柚子レモンジュースなど、8種類の飲み物から選べます。


カフェ限定の干菓子の詰め合わせ。糸巻きの形の和三盆の干菓子はロゴの「tu」入り。1000円。

和菓子を軽やかに楽しめ、カフェ限定の干菓子の詰め合わせも販売

ほかには、こし餡を包み鶴の卵をかたどった饅頭の「巣ごもり」や、棒状のクッキーを束ねた「つばらクッキー」などのメニューも。

カフェ限定の干菓子の詰め合わせはお土産におすすめです。お店がある西陣にちなんだ糸巻きの形の干菓子や花の形の琥珀、甘酒風味の玉あられの詰め合わせで、通年購入できます。


北欧ヴィンテージ家具を配した明るく開放的な空間。


店の前に小路やつくばい、季節の花木をしつらえた庭を備え、桜守で知られる佐野藤右衛門が手がけた枝垂れ桜が楽しめる。

tubara cafe
(つばら カフェ)

京都府京都市上京区西船橋町340-5
電話 075-411-0118
営業時間 10時30分~17時30分(17時LO)
定休日 水曜
駐車場あり

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西村晶子/Shoko Nishimura

関西を拠点に、京都の食や文化、人、旅を幅広く取材、編集。長年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。最近の書籍の仕事に『旨し、うるわし、京都ぐらし』(大原千鶴著)がある。

「鶴屋吉信」の「吉」の字は、正しくは「土」の下に「口」です。

表示価格はすべて税込みです。

撮影/内藤貞保

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