美味手帖

パリの穴場店のキッシュが愛される秘密は“厚さ6cmなのにフワフワ”にあり

京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。旅の計画にぜひお役立てください。これまでの記事を読む>>

【2月の美味案内】
まだ間に合う!
美味とともに冬の名残を楽しむ

(取材・文/大島 泉)

まだ冬の寒さが続くパリで、手早くランチを食べたいときにおすすめなのが「キッシュ」。サクッとしたタルト台に、卵とクリームをベースとし、様々な具材を入れてオーブンで焼いたほくほくのキッシュは、心もおなかも満たされるフランスの定番メニューです。

ロレーヌ地方発祥の「キッシュ・ロレーヌ」はじめ、キッシュにはさまざまなバリエーションがあります。今月は、グルメの街パリならではの個性豊かなキッシュを楽しめるお店を4軒ご紹介していきます(前回の記事はこちら)。

サーモンとほうれん草のキッシュ。グリーンサラダ、ソフトドリンク、デザート付きで10€90。右奥のデザートは、姉妹店である南仏サントロペの名物カフェ「セネキエ」のレシピで作られた「タルト・トロペジェンヌ」。ふわっと軽いブリオッシュに、秘伝のクリームがサンドされている。

厚さがなんと6cm!ふわふわキッシュの「ザ・スミス・ベーカリー」

サンジェルマン界隈のビュシ通りは、通りの両脇にカフェのテラスがぎっしりと並ぶ、カフェ激戦区です。

観光客や待ち合わせをするパリの人々で賑わう大型カフェに挟まれ、ひっそりと建つこぢんまりとしたお店「ザ・スミス・ベーカリー」は、実はキッシュがおいしいと評判の、穴場のお店。

開店して5年、その評判は少しずつ口コミで広がり、今では大型のタルト台が1日10台以上も売れるほどの人気です。

左から、サーモンとほうれん草のキッシュ、キッシュ・ロレーヌ、トマトとフェタチーズとポロネギ。1切れ5€50。パーティーの手土産などにぴったりのホールサイズも予約可。

ボリュームたっぷりなのに、ふわふわ柔らか

一口食べてみれば、その人気の理由はすぐにわかります。

高さ6cmに焼き上げた厚みのあるキッシュは、一見ボリュームたっぷりに見えますが、タルト生地はさっくりとした食感で、中の卵とクリームはふわっと柔らか。大きく見えても意外に全部食べられてしまう、絶妙なバランスが魅力です。

1番の人気メニューは、ベーコンとハムとチーズの入った「キッシュ・ロレーヌ」と、大きなサーモンの切り身がそのまま入った「サーモンとほうれん草」です。

ヴィエノワズリー、パティスリー、サンドイッチにサラダなど、できたての商品が1日中厨房からショーケースに次々と並べられる。

朝食にも利用可能

ほかにも、ベジタリアン対応の「トマトとフェタチーズとポロネギ」、冬のおすすめの「じゃがいもとハムとロブロションチーズ」、夏に食べたい「リコッタチーズとトマトとズッキーニ」などがあります。

キッシュのみのテイクアウトも可能ですが、お得なのはイートインのランチセット。キッシュに、グリーンサラダとドリンク、デザート付きです。

「ベーカリー」という英語の店名がついていますが、お店を営むのは、フランスのブラスリーやビストロなどを持つ会社。南仏サントロペの老舗カフェ「セネキエ」とも姉妹店であり、名高いタルト・トロペジエンヌなどのデザートも、見逃せないおいしさです。

早朝から営業しているので、朝食に利用することもできます。

バゲットが噛みごたえある、フランス式バゲットサンドイッチの数々。他にも、NY風ベーグルやイギリス風サンドイッチなどは、注文を受けてからその場で作ってくれる。

The Smith’s Bakery
(ザ・スミス・ベーカリー)

12 rue de Buci 75006 Paris
電話 +33 (0)1 43 54 96 96
営業時間 8時15分〜21時30分(冬)、8時〜23時(春・秋)、8時〜翌0時30分(夏)
定休日 なし
http://www.thesmithsbakery-paris.com

大島 泉/Izumi FILY-OSHIMA

ライター、コーディネーター、通訳、翻訳者

東京生まれ、東京育ち。1989年にパリへ移住。現在はパリ郊外、サンジェルマン・アンレイ暮らし。

撮影/村松史郎

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2020年7月号 6月1日発売

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading