1966年、カリフォルニアのナパ・ヴァレーに設立された「ロバート・モンダヴィ・ワイナリー」。世界の銘醸地と肩を並べるワインをカリフォルニアで造るという情熱を持った創業者、ロバート・モンダヴィは、この地に革新的な醸造・熟成の技術を取り入れ、「カリフォルニアワインの父」とも呼ばれる人物です。設立60周年という記念すべき年を迎えて、醸造責任者を務めるカーティス・オガサワラ氏が来日、東京・丸の内にある「ミクニ マルノウチ」にて、特別なペアリングの会が開かれました。
ワイナリーを象徴する「ト・カロン」の土地の特徴について説明するカーティス・オガサワラ氏。
「1800年代からの歴史を持つト・カロンのぶどう畑は山の麓、水はけのいい扇状地にあります。設立60周年に合わせて、醸造施設とゲストハウスを3年かけてリノベーションしました。」とオガサワラ氏。特別コースの料理は、ワインと料理とをつなぐ“ブリッジ食材”を取り入れて考案されました。
「Fumé Blanc, The Estates Oakville 2021」に合わせた前菜は「昆布締めした小値賀イサキと宮崎県産アップルマンゴーのマリネ 初夏野菜のサルピコン」。
1品目の魚料理に合わせたのは、ソーヴィニヨン・ブランを主体にした「フュメ・ブラン」。ト・カロンの畑のぶどうのみを使った、ワイナリーを代表する白ワインです。トロピカルフルーツやジャスミンの香り、クリーミーな口当たりが、ブリッジ食材となるマンゴーの甘み、シャキシャキとした食感の初夏の野菜の瑞々しさ、昆布の柔らかな旨みと呼応します。
続いてサーブされたのは、ロバート・モンダヴィを象徴するぶどう品種「カベルネ・ソーヴィニヨン」の赤ワイン4種。畑の違い、ヴィンテージの違い、ブレンドの妙など、それぞれのワインの個性に合うよう、料理がペアリングされました。
「蝦夷鹿のタルタル」には、世界中で愛飲されている「カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ ヴァレー 2022」、続いて「彩り野菜を包んだ豆のクレープ」には、オークヴィルの自社畑で収穫した5種類のボルドー品種をブレンド、100%新樽のフレンチオークで20か月熟成した「カベルネ・ソーヴィニヨン ジ・エステイト・オークヴィル 2021」がペアリングされました。どちらのワインも、カシスなどの黒系ベリー、黒こしょう、スパイスのニュアンスが、ワインと料理をつないでいます。
「Cabernet Sauvignon, Robert Mondavi Winery 60th Anniversary Commemorative Edition」に合わせたのは「仔羊のロティ そのフォンとニガナのピュレ」。
メインとなる肉料理は2品出されました。60周年を記念して作られた特別限定キュヴェは、伝統的なト・カロンの畑と、創業者の自宅の畑、それぞれのぶどうのクローンを使って仕上げたカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワイン。ラベルは創業当時のデザインを受け継ぎながら、イラストは新しい施設に描き直されました。天盛りにした木の芽や苦菜の香りのニュアンスと、赤ワインにきめ細かく溶け込んだ滑らかなタンニンが響き合います。
「Cabernet Sauvignon, The Reserve To Kalon Vineyard 2019」に合わせた「黒毛和牛フィレ肉 朴葉の包み焼き マルシャン・ド・ヴァンをジャポニゼに」。
続いて出されたのは、ト・カロンの畑のぶどうのみを使って造られた、ロバート・モンダヴィ最高峰の「カベルネ・ソーヴィニヨン ザ・リザーブ・ト・カロン・ヴィンヤード 2019」。厳選された最良区画のぶどうのみを使い、100%新樽のフレンチオークで21か月熟成。豊かな黒系果実に、紅茶やダークチョコレートのニュアンスが重なり合い、豊かな凝縮感と熟成感を備えた、そのヴィンテージの個性を豊かに表現した1本です。料理に使われた朴葉の香りのアーシー感、味噌の熟成感と絶妙にマッチします。
ロバート・モンダヴィの カベルネ・ソーヴィニヨンのフラッグシップとなるワインが「Cabernet Sauvignon, The Reserve To Kalon Vineyard 2019」。この日は特別に「ジョセフィーヌ」のワイングラスが使われた。
「ト・カロンを歩き、その地形とぶどうの木々を眺め、土地の豊かな香りを嗅いだ時、ここは本当に特別な場所だとわかりました。言葉では言い表すことのできない神秘的な感覚が、この地に漂っていました」──ト・カロンの地の魅力を語った、ロバート・モンダヴィの言葉です。
「ぜひナパ・ヴァレーを訪れて、ワイナリーツアーに参加して、温暖な気候、ナパの人たちの温かなもてなしに触れていただきたいですね」とオガサワラ氏。60年の歴史を礎に、この地ならではの気候、土壌、地形が生み出す畑の個性をより強く打ち出し、サステナブルな農法に積極的に取り組むロバート・モンダヴィ・ワイナリー。新たな時代へ歩みを進めるワイナリーの、次なる一歩に期待が高まります。
このランチ会にはワイン好きのセレブリティも参加。左から、俳優の南 果歩さん、醸造責任者のカーティス・オガサワラさん、映画コメンテーターのLiLiCoさん、俳優の別所哲也さん。

創業60周年を祝うパネルの前に並べられた、ワイナリーを代表するカベルネ・ソーヴィニヨンのワイン。
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