美味手帖
2023/03/31
特別席&料亭でいただく、テイクアウトで楽しむ 花見弁当で春を味わう 第9回(全12回) 水温む陽気とともに心も浮き立つ春、今年はお花見弁当を目当てに出かけてみてはいかがでしょうか?京都の特別席で、料理店でいただく洗練の味と、春の集いに持ち寄りたいテイクアウトの美味をご紹介します。前回の記事はこちら>>
家族や親戚との集まりに、友人とのパーティに。蓋を開ければ歓声が上がること間違いなしの華やかなボックスを、手土産にぜひ。
徳島の名料亭を出自とし、銀座やパリの和食店でも研鑽を積んだ石田伸二料理長が腕を振るう「乃木坂 しん」。その豊富な経験を生かした料理の結晶が、この春の行楽弁当です。
手前の上段の折には、甘鯛の塩焼きや生海苔入り卵焼き、牛肉しぐれ煮に自家製カラスミなど口取りが14~15品ほど入る。下段は、蒸し鮑や鯛の子、炊き合わせに桜海老とうすい豆の炊き込みご飯。行楽弁当1万5000円。
六角形の折箱は2段重ね。「1段目は口取りや強肴などお酒のあてになるものを、2段目にはご飯と炊き合わせを詰めています」と石田料理長。所狭しと詰められているのは、鰆の木の芽焼きや菜の花のお浸しなど春の味覚の数々。
鮪は昆布締めに、鯛は手毬鮨にと刺身は必ずひと仕事してから、筍、たらの芽、鯛の子など13種ほども入る炊き合わせは、それぞれ個別に炊き分けてから詰めるという手間のかけよう。煮汁が滲み出て、他の料理と味が混ざらないよう、汁気をしっかり取ってから詰める心遣いもごちそうです。
「乃木坂 しん」。
東京都港区赤坂8-11-19 エクレール乃木坂1階
TEL | 03(6721)0086 |
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定休日 | 日曜 |
期間は2023年3月1日~4月31日。
2日前までに要予約。
店頭で12時~18時受け取り。
※料理内容は食材等の都合により変更になる場合があります。
01 風雅な庭に臨む特別席で味わう、気鋭の料理人の“新・花見弁当”
03 桜越しの八坂の塔を眺めながら、コース仕立ての二段弁当を
06 弁当をおもてなし料理に昇華。「松花堂弁当」を創始した大阪の名料亭
表示価格はすべて税込みです。
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/森脇慶子
『家庭画報』2023年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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