家庭画報の手土産 第27回(全28回) 美しく、そして美味しい手土産は、私たちにとって相手を大切に想う心を伝える必携アイテムです。この特集では家庭画報ゆかりの皆さまや、家庭画報編集部の「美味手帖」から選りすぐりのアイテムを、セレクトしたエピソードとともにご紹介します。前回の記事はこちら>>
手土産上手の美味手帖より「私が今贈りたい、とっておき」
日頃から美味しい手土産を贈り贈られているみなさんが、虎の巻ともいえるご自分の美味手帖から、今贈りたい、とっておきの品々を教えてくださいました。
・後藤加寿子さん「とっておきの手土産」5品
・穐原かおるさん「とっておきの手土産」5品
・森下典子さん「とっておきの手土産」4品

IKKOさん(美容家)
美容師を経て、ヘアメイクアップアーティストとして独立。【女優メイクIKKO】を確立し、その後美容家、タレントとして活躍。ソウル観光大賞はじめ数々の賞を受賞。手土産の達人としても有名。『1ミリの優しさ~IKKOの前を向いて生きる言葉』など著書多数。
フォーマルもカジュアルもさりげないひと言を添えて
20年前、テレビの情報番組に初めて出演した時から、共演者への手土産は欠かしたことがないというIKKOさん。実は人見知りで、手土産は大切なコミュニケーションツールなのだそう。「最初の頃は出演前にご挨拶する際、手書きのお手紙とちょっと可愛いお菓子などを差し上げて、出演後にお礼のお手紙を送っていました。今はお礼のお手紙は送っていませんが、ご挨拶の時にスイーツやバスパウダーなど、何かおすすめのものを差し上げています」。
IKKOさんが贈り物をする際に大事にしているのが、「場のフォーマル、カジュアルを問わず、必ずひと言添えること」。「例えば、『妻籠(つまご)の秋』なら、島津亜矢さん(歌手)のお母さまにいただいて感激した話とか、その商品を知ることになったきっかけや、どこが好きかといった話をすることが多いですね。親しい間柄なら、かなり安価だったり、ちょっと意外性のあるものをあえてお持ちして、『値段のわりにとても美味しいのよ。召し上がってみません?』などということもあります。結構喜んでいただけますよ」。添えるひと言も手土産の一部といえそうです。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。
鮮やかな黄色に心ときめくカステラの最高峰
カステラ専用に開発された南蛮卵や和三盆など厳選された材料のみを用いて、熟達した職人が焼き上げる逸品。できたてはふわふわとした生地とざらめ糖の対比が、時間とともにざらめ糖が生地になじんだ後はコクのあるしっとりとした生地が楽しめる。「福岡出身なのでカステラにはうるさいんですが、こちらは別格です」。
●文明堂総本店
特撰カステラ1号 3240円
長崎市江戸町1-1
TEL:095(824)0002
インスタグラム:@bunmeido_nagasakicastella
全国発送可(店頭、電話、FAX、オンラインにて) 注文の4日後にお渡し(発送)
ともに傘寿の仲よし夫婦と長女が作る正統派団子
周辺の農家のおやつとして愛されてきた「菓匠ねだち」の団子。変わらぬ美味しさを支えるのは、信頼できる個人店から仕入れる店専用の粉と、80歳の根立榮三さん、松江さんご夫妻が毎日早朝から火を入れて丁寧に仕上げる餡。「時間がたっても柔らかくて、あんこが甘ったるくないの。スタッフへの差し入れによく利用します」。
●菓匠ねだち
みたらしだんご(右)、あんだんご 各1本80円
埼玉県深谷市萱場243-5
TEL:048(572)4006
店頭販売のみ
ふっくらとした干し柿の中身は栗きんとん。目で舌で秋を満喫
地元の柿農家に特注している専用の干し柿は、濃厚な甘さとねっとりとした食感が特徴。砂糖控えめで、栗の甘みと風味がしっかり味わえる素朴な栗きんとんとの融合で、柿と栗両方のよさが引き出されている。「初めていただいたとき、世の中にこんなに美味しいものがあるのかと感激しました。秋の手土産におすすめです」。
●澤田屋
妻籠の秋 柿と栗(10個箱入り) 3710円
岐阜県中津川市山口2-1
TEL:0573(70)3005
全国発送可(店頭、電話、FAX、オンラインにて)
美しく詰められた姿は芸術的。心も華やぐ干菓子の詰め合わせ
かつて祇園祭に花を添えた花街の女性たちの行列「園の賑い」にちなみ、四季折々の花鳥風月を表す落雁やゼリーを彩りよく詰め合わせた華やかな一品。季節の移ろいに合わせて少しずつ内容が変わるので、折々に手にしたいと思わされる。「とにかく美しいし、日持ちがするのもいい。どなたにでも自信をもって差し上げられます」。
●鍵善良房
園の賑い 木箱1号(23.0×13.0×4.5センチ)5000円
京都市東山区祇園町北側264
TEL:075(561)1818
全国発送可(店頭、電話、FAX、オンラインにて)
京都の料亭「雲月」特製。優しい味の昆布の佃煮
「雲月」が10年間の試行錯誤の末に完成させた「小松こんぶ」は細めの昆布が柔らかく、塩分少なめ、甘さ控えめで、昆布の旨みが生きた優しい味。「昔、京都の芸妓さんが記念撮影のお礼にとくださって。その心遣いに感動して、私もちょっとしたお礼にと持ち歩くようになりました」。瓶詰めで桐箱に入ったタイプもある。
●雲月
小松こんぶ1袋23グラム680円
京都市北区玄琢北東町9
TEL:075(491)1133
全国発送可(電話、FAXにて。店頭販売は「御所雲月」京都市上京区寺町今出川南入二筋目にて)
撮影/本誌・西山 航 スタイリング(背景)/阿部美恵 フードスタイリング/福岡直子 取材・文/清水千佳子
※特集内でご紹介する商品の情報、価格は2022年9月7日現在のものです。
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『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。