家庭画報の手土産 第15回(全28回) 美しく、そして美味しい手土産は、私たちにとって相手を大切に想う心を伝える必携アイテムです。この特集では家庭画報ゆかりの皆さまや、家庭画報編集部の「美味手帖」から選りすぐりのアイテムを、セレクトしたエピソードとともにご紹介します。前回の記事はこちら>>
手土産上手の美味手帖より「私が今贈りたい、とっておき」
日頃から美味しい手土産を贈り贈られているみなさんが、虎の巻ともいえるご自分の美味手帖から、今贈りたい、とっておきの品々を教えてくださいました。

穐原かおるさん(「ギメル」アートディレクター)
兵庫県生まれ。GIA(米国宝石学協会)で学んだのち、1974年に「ギメル」を設立。六甲山中腹に建つ工房で花や昆虫をモチーフにした優美なジュエリーを制作している。「美味しいものは感性を磨く」との考えから、社員食堂は知る人ぞ知るクオリティの高さ。撮影/川瀬典子
知られざる逸品で「元気」も贈りたい
おすすめの手土産を伺った際、何十もの商品を列記したリストを送ってくださった穐原(あきはら)かおるさんは、周囲の誰もが認める食通です。優しい笑顔でおっしゃる「食事はとても大事。食べ物に関心のない人は信用しないの」といった言葉から、食への高い関心が伝わります。
そんな穐原さんが今回厳選してくださった5品に共通するのは、「いつ食べても美味しくて、飽きない」こと。
「『はれま』のチリメン山椒なんて、50年くらいは食べていますが、まったく味が変わりません」と嬉しそうに話されます。「差し上げるかたが私みたいな美味しいもの好きの場合は、いつでも誰でも買えるもの“ではないもの”を、『こんな美味しいもの、あるんですよ』という感じで贈ることが多いですね。お祝いごとなら『末廣鮨』の豪華な手巻きずし。以前、『ギメル』の美術展の時に若旦那から陣中見舞いにいただいて大感激したもので、みなさん喜ばれます」。
常に食のアンテナを張り巡らせている穐原さんのもとには、日本中の美味が集まってくる模様。美味手帖の中身はこれからも増え続けていきそうです。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。
地元に愛される洋菓子店のバター香る素朴なクッキー
1985年の開店当初から作られているクッキー2種(アプリコットとチョコ)の詰め合わせ。特に北海道産バターたっぷりのさくさく生地と酸味のあるアプリコットゼリーのハーモニーは秀逸だ。「このタイプのお菓子では、ここのがいちばん好きです」という穐原さんはじめリピーターが多い。年内に購入したい場合は店頭か電話にてご相談を。
●ケーキハウス フォンテーヌブロー
リンツァーアウゲン小(18枚入り) 1400円
兵庫県神戸市中央区花隈町33-12
TEL:078(351)4884
インスタグラム:@fontainebleaukobe
全国発送可(店頭、電話、オンラインにて。ただしオンラインは本年分受け付け終了につき、現在は受け付け休止中)
店の外観を描いた箱も評判。食べ始めたら止まらない魅惑のパイ
美味しさの秘密は、「カルピス低水分バター」とジャージーミルクで折り上げる香り高いパイと間に挟んだシナモンシュガーが少しキャラメル状になるまで、カリッと焼き上げているところ。「一般的なパルミエより小さく、つまみやすいのもいいでしょう? ちょっとした手土産によく使うので、手もとに10個は常備しています」。
●エルベラン
パルミエ230グラム1426円
兵庫県西宮市相生町7-12
フリーダイヤル:0120-440-380
インスタグラム:@elberun1964_shukugawa
パルミエは店頭販売のみ
目玉は極上ミナミマグロのとろ。シャリもおろし金もついてくる
「大抵の美味しいものはご存じというかたへのギフトに最適」と穐原さんが太鼓判を押す手巻きずしセットは、お客さまの要望から生まれた豪華版。厳選されたとろ10本、えび5本、あなご3本、梅肉のほか、シャリとガリ、特注ののり、静岡市産の生わさびと特注の両面が細かいおろし金までついてくる、いたれり尽くせりの内容だ。
●末廣鮨
極上ミナミマグロとろ入り手巻きセット
4万3200円
静岡市清水区江尻東2-5-28
TEL:054(366)6083
静岡より発送して翌日に到着する範囲のみ注文可(電話にて)
一枚一枚、熟練の職人が手作り。大磯名物“はんぺんとさつまあげ”
吉田 茂も愛したはんぺんは、つなぎを一切使用せず、新鮮なシログチのすり身を木型に入れて手作り。タラとグチで作るさつまあげは、昔ながらの石臼挽きですり身の状態を見極めながら製造する。
●大磯 井上蒲鉾店
はんぺん、さつまあげ詰合せ
(はんぺん5枚、さつまあげ10枚入り) 2500円
神奈川県中郡大磯町大磯1306
インスタグラム:@oisoinoue
TEL:0463(61)0131
全国発送可(店頭、電話、オンラインにて。ギフト発送は店頭でのみ可、店頭以外は代金引換のみ)
一枚一枚、熟練の職人が手作り。大磯名物“はんぺんとさつまあげ”
「祖父が大磯に住んでいたため、子どもの頃からはんぺんといえば『井上蒲鉾店』。まじりけのない味も食感もほかとは全然違います」。
厳選したチリメンジャコの旨みと、実山椒の爽やかな辛みのバランスが絶妙
料理人であった初代が作って親しい人に差し上げていたところ、評判を呼び、商品化されたという一品。小粒のチリメンジャコとたっぷりの実山椒を醬油でさっぱりと炊き上げており、保存料、着色料不使用。サラダや冷ややっこ、パスタなどにも合う。
●はれま
チリメン山椒 折詰72グラム 1080円
京都市東山区宮川筋6-357
https://www.harema.co.jp
全国発送可(店頭、オンラインにて)
厳選したチリメンジャコの旨みと、実山椒の爽やかな辛みのバランスが絶妙
「美味しくてカルシウムが摂れるので、毎年社員に賞与と一緒に渡しています」。
撮影/本誌・西山 航 スタイリング(背景)/阿部美恵 フードスタイリング/福岡直子 取材・文/清水千佳子
※特集内でご紹介する商品の情報、価格は2022年9月7日現在のものです。
事情により内容が変わる場合がございます。
商品のお取り寄せをご利用時、別途送料がかかる場合があります。あらかじめご了承ください。
『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。