美味手帖
2022/08/05
極上のあんみつ 第11回(全16回) 涼をもたらす見た目に、体に沁みる優しい甘さ。盛夏にぴったりの大人の甘味をお届けします。前回の記事はこちら>>
大正7(1918)年創業の和洋菓子店「成城風月堂」の姉妹店。
餡に自信あり! 職人の思いと技が、甘味の要である餡の味を作り上げています。そんな自慢の餡を主役にしたあんみつ。
淡い紫色が美しいあんみつ専用の“ソフト餡”は、北海道産あずきを通常よりも柔らかく練り上げたもの。なめらかな口あたりで、種子島産黒糖だけで作った黒蜜とともに、全体を優しく包み込みます。
南伊豆産天草を使用した寒天は、独自の製法で磯臭さを落としたクリアな味わい。角形に切るのではなく、スプーンですくい取ることで、柔らかな食感の中にも弾力が感じられます。ゆでたての白玉や赤えんどう豆、彩り鮮やかないちごやバナナなど、愛らしいビジュアルにも心はずみます。
茶房には釜が備えられ、煎茶や抹茶は釜で沸かした湯で淹れられる。店手前の売り場では和菓子も多数販売。
05 「みはし 上野本店」の極上あんみつ。考え抜かれた味のシンフォニー
07 シンプルモダンな空間で極上のあんみつを。銀座「ヒガシヤ ギンザ」
11 成城風月堂の姉妹店「成城あんや」。柔らかな“ソフト餡”が主役のあんみつ
撮影/本誌・武蔵俊介
『家庭画報』2022年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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