美味手帖

情熱の生産者を訪ねて。四季の味がするミルク「なかほら牧場」(岩手県・岩泉町)

「本物印」の食材で最高の朝ごはん 第6回(全16回) 食は命をつくるもの。とりわけ一日の活動を始めるエネルギーを補給する朝ごはんには心も体も喜ぶものを食べたいものです。真っ当な食材・食品さえあれば、献立はごくシンプルでよい。理想の朝ごはんにふさわしい「本物印」の食材・食品を日本全国で探しました。前回の記事はこちら>>

「本物印」に挑む、情熱の生産者を訪ねて

朝食に欠かせない、野菜や乳製品、加工肉、海苔、納豆、卵──。毎日のことだからこそ、上質なものを選びたい。「よりおいしく」はもちろんのこと、私たちの健康と安全、そして、持続可能な地球の未来を考えた情熱の生産者を紹介します。日々の食卓に何を選ぶのか──。未来は私たちの手のひらの中にあります。

目次
1.野菜
2.牛乳・バター
3.ハム・ソーセージ
4.海苔
5.納豆

2.牛乳・バター

なかほら牧場 (岩手県・岩泉町)

なかほら牧場の牛乳やバターには、牛たちが食む草の色がほんのりと感じられる。牛が描かれているバターのパッケージにも心和む。

なかほら牧場 (岩手県・岩泉町)

なかほら牧場 (岩手県・岩泉町)

撮影のために特設した朝食のテーブルを囲むのは中洞 正さんと奥さまのえく子さん。中央は中洞さんから牧場長のバトンを受けたばかりの牧原 亨さん。テーブルに飾った花の甘い香りに、牛も興味津々。

振ればバターができる“不均一”のおいしさ

文・樋口直哉(作家・料理家)

グラスフェッドバターは草を食べて育った牛から搾ったミルクで作るバターのことだが、実は定義や基準のようなものはない。けれど、なかほら牧場のバターは紛れもなく、グラスフェッド。その証拠はやはり色にある。バターは牛乳を濃縮したものだから、その黄色がさらに際立つ。

野の草を中心に牛を育てる山地酪農のスタイルは日本の酪農業界の主流ではないけれど、なかほら牧場の卒業生は全国に散り、それぞれの場所で活躍している。

「数えたら14、5名になるね。北は北海道から南は沖縄まで。規模的には生産量は少ないところもあるけれど、今の若い人は発信力があるから、これからが楽しみ」

昔、中洞 正さんは業界のアウトサイダー=闘う酪農家と呼ばれていた。今では多くの酪農家から慕われている。「隔世の感があるね」そう言って、中洞さんは笑う。

最後に消費者に伝えたいことは、と聞いた。

「やはり現場を知って欲しい。昔は消費者が知ろうと思っても、それができなかった。でも、今はできる時代。牛舎のなかで密に飼われている牛のミルクと、こういう牧歌的な場所で、かわいい牛から搾った牛乳。どっちがいいのかは食べる人が判断してほしい」

なかほら牧場 (岩手県・岩泉町)

牛乳やグラスフェッドバターのほか、ヨーグルトも後味爽やか。ほか、プリンも人気の定番商品。

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