〔特集〕富山・北九州・宮城 ── 世界が憧れる 新しい “鮨の聖地” へ 「鮨のメジャーリーグ」といえば、東京・銀座。ですが、ここのところ美食家の間では、日本各地をホッピングし、職人渾身の鮨を味わい、その土地ならではの風土や物語に触れるという旅への関心が一気に高まっています。地元の旬魚と、それを生かす職人の技、そして地域の未来を見据えたチームの取り組み──。「鮨」を通して、日本の食文化の現在と未来をたどる、豊かな旅へとご案内します。
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[宮城県]
最高の地魚を地元で楽しむ「伊達前鮨」、いざ出陣
仲卸と鮨職人、料理人が手を組む「伊達前鮨プロジェクト」が本格始動した宮城。魅力的なメンバーが揃うなか、今回はプロジェクトを牽引する注目の3軒を訪ねました。
「これぞ宮城」の鮨を目指す、プロジェクト始まりの一軒
【氏金(うじきん)寿し】(登米市)
おまかせのにぎりはすべて宮城産。奥から、塩釜の赤身、中とろ、大とろのまぐろ3種。赤貝(渡波)、まこがれい(南三陸)、帆立貝(気仙沼)、あなご(石巻)、うに(女川)。ランチタイムはにぎりとともに、弟さんがつくるかつ丼がおいしいと評判。
宮城県登米市にある1936年創業の「氏金寿し」は、地域で愛されてきた肩肘の張らない町ずしです。伊達前鮨プロジェクトの中心メンバーである3代目の氏家光浩さんの「これぞ宮城」を体験できるインパクトあるつまみや、丁寧に仕込む鮨だねの豊かさもさることながら、3日間かけて仕込む自慢の石巻産あなごのおいしさに驚かされます。
一品料理とも見まがう、食べ応えのあるおつまみは手前から、「牡蠣のオイル漬け」、煮きり醬油とすだちで食べる「帆立のフライ」、むらさきうに、とろ、いくらを盛り込んだその名も「プリン体アラモード」。
「宮城の太いあなごは、以前は誰も見向きもしませんでした。小骨を抜く手間などはかかりますが、身と皮にゼラチン質が多く、生命感にあふれた味わいは格別です」と氏家さん。江戸前あなごとは異なる、伊達前ならではの口中でとろけるような、ふわとろ感に唸ります。
地元の魚で鮨を味わい尽くす幸せを満喫するうちに、わざわざ足を延ばして訪れた歓びがいっそう深まります。
氏金寿し宮城県登米市迫町佐沼字錦27
TEL:0220(22)2230
営業時間:11時~14時、17時30分~21時
定休日:月曜定休
すしおまかせ6000円、1万3500円。
ほか、巻きものやちらしずしもある。 要予約
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