外国人美食家が語る、「鮨旅」の魅力
アンドリュー・ギョクダリさん
九州、愛媛、北陸、三陸へは鮨を目当てに訪れることも少なくありません。どの地域にも素晴らしい魚がありますが、その価値を支えているのは、漁師や仲卸が一体となって魚を最高の状態で料理人に届けようとする努力です。近年は東京で修業した若い職人が地元へ戻り、地域の食文化を磨き上げています。地魚を中心に仕入れる鮨店はその日の海の状況が品揃えを左右します。だからこそ職人の工夫や技術が問われ、東京にはない一かんに巡り合うたび、胸が躍ります。なかでも愛媛県と福岡県は特に勢いを感じるエリアです。また、宮城県も今後が楽しみな地域です。
アンドリュー・ギョクダリ米・シカゴ生まれ。学生時代には著名な鮨店で4年間勤務。2015年に株式会社ギョクダリを設立し、飲食事業への投資・支援を展開。ニューヨークで「鮨吉乃」を経営している。世界のレストランガイド「OADレビュアーランキング」世界3位に4年連続選出。
ビア・ピーラゲート・チャロンパーニッチさん
私にとって鮨を食べる旅では「どの街へ行くか」よりも「その店へ行くこと」が目的です。そのため、東京以外の地方へ鮨だけを食べに行くのは珍しいことではありません。人気店は予約が取れた瞬間から旅の計画が始まり、鮨が新しい土地を訪れる理由になります。大将との会話を通じて郷土の歴史や食文化などに触れられるのも鮨旅の魅力です。今、私が最もおすすめしたいのは群馬県館林市の「鮨おばな」。大将の卓越した魚の目利き力とともに、おつまみもにぎりも独創性が高く、ほかでは味わったことのないひと皿に出合え、わざわざ足を運ぶ価値のある一軒だと思います。
ビア・ピーラゲート・チャロンパーニッチタイ・バンコク出身。2006年に来日し、立命館アジア太平洋大学で学ぶ。日本各地の名店を巡り食文化への造詣を深め、2021年に和食とタイ料理を融合したレストラン「美会」を開店。食の魅力を国内外へ発信している。
・アンドリューさんおすすめの「鮨のデスティネーション」>>・ビアさんおすすめの「鮨のデスティネーション」>>(次回へ続く。
この特集の一覧はこちらから>>)