〔特集〕記憶に刻まれるひと皿と出合う 新・感動ダイニング 誰もが知る人気シェフが新たに手がける話題のレストランから、美食家が贔屓にするアラカルトの実力店、その一皿のために足を運びたくなる未来のスターの店まで、2026年に訪ねたい心華やぐ美食の聖地にご案内します。
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世界の食通を魅了する日本のレストラン
以前より元気がないといわれる昨今の日本。しかし美食の分野では、世界から注目される存在であり続けています。一つの技を極める探究心、確かな技術に基づく応用力、自然の風土や季節を一皿に込めるセンス、そして心地よいひとときをもたらすためのこまやかなホスピタリティ……。
料理人をはじめ生産者やサービスマンに至るまで、プロフェッショナルたちの技が最高の食体験を創出しています。都心の有名店のみならず、親しみやすいレストランや地方の知る人ぞ知る店まで、世界の美食家が押し寄せる前に味わっておきたい最高の一皿、最高の料理店にご案内いたしましょう。
スターシェフの新たなる挑戦
ガストロノミーの世界を牽引するスターたちは、常に私たちに魅力ある食体験を提供するべく進化を続けています。彼らが新たなスタイルでオープンあるいはプロデュースしたレストランを訪ね、それぞれの想いを伺いました。
三國(東京・四ツ谷)
集大成の舞台で続く “ジャポニゼ” の旅
2022年、37年間営業した歴史的な店「オテル・ドゥ・ミクニ」を70歳目前に閉店し、2025年9月「自分の目の届くサイズの店を」と、同じ場所にカウンター8席のみの「三國」をオープンした三國清三さん。
カウンターでは、三國シェフと話しながら調理の過程を見ることができる。
かつて帝国ホテルの村上信夫総料理長に見出されて渡欧、フランス料理の二人の名匠、アラン・シャペルさんとフレディ・ジラルデさんに師事した、華やかなキャリアの持ち主です。
帰国後は日本人である自らの味覚や美意識を反映した料理をと、味噌や醬油を使い、備前焼をはじめ日本の焼物の食器で料理を提供するように。
奥から、「佐藤の母さんが長野の山奥で作る、甘くない酸味のきいたトマトのカルパッチョ カルダモンの薫り」、「伊勢海老のカラスミ焼き」。
「坂戸市 尾島さんのタマシャモとその肝のフォアグラ 季節の温野菜ソースアルビュフェラ」。
店を訪れたシャペルさんに「君はフランス料理人の仕事を見事にジャポニゼ(日本化)させたね」と評価されたことで、自らのスタイルをジャポニゼと呼ぶようになりました。
店内に飾られている「大倉陶園」の月替わりのショープレート。
そんな三國さんがこれからの10年を見据えて作るのは、日本の生産者の素晴らしさを伝える料理です。
店内には恩人の村上料理長と若き日の自身のポートレートが向かい合うように飾られ、常に原点を忘れずに料理の道に邁進する、三國さんの「生涯現役の料理人」の覚悟が伝わってきます。
「三國」のエントランス。
三國東京都新宿区若葉1-18-6
TEL:03(3351)3810
営業時間:18時~、20時30分~(ともに一斉スタート)
定休日:土曜・日曜・月曜、不定休あり
おまかせコース 6万500円~
要予約
(次回に続く。
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