〔特集〕東京・京都・大阪&全国各地から厳選 いま訪ねたい “鮨” の新名店 世界中の美食家たちが、鮨を楽しむ旅の目的地としてこぞって日本を訪ねる時代。職人の技が冴える鮨を私たちが本当に心地よく味わえる、新たな名店を厳選してご案内します。
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ミックスカルチャーで魅了。話題の個性派“SUSHI”
江戸前鮨の仕事に敬意を払いつつ、世界各国の料理のエッセンスを加味した個性たっぷり、注目の3軒(「
鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」/「
鮨 すがひさ」/「
織音寿し」)にご案内します。
織音寿し(東京・銀座)
世界の塩とオイル×食材が奏でるハーモニー
山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ・奥田政行さんが、海外に日本の米を広めようと考案したのが、50種類以上のオイルと100種類以上の塩で食べる世界初の“オイル寿し”です。
「トマトソースのパスタは、炭水化物のパスタとトマトの酸味。鮨も炭水化物の米と酢で作りますから、うまみの構成は一緒です。具材やオイル、ハーブの香りを添えれば、パスタと同じように、オイル寿しの世界は無限に広がっていきます」と奥田さん。
右列上から、宮城産の白魚(イタリア産オリーブオイル+宮城の塩)、ブラッドオレンジオイルの香りの焼きなすとうに、りんごとセロリをのせた煮はまぐり(スペイン産オリーブオイル+沖縄の塩)。左列上から、ほたるいか(青唐辛子のオイル+笹塩)、車海老(ベルガモットオイル+イギリスの海塩)、トマト漬けの赤身(にんにくオイル+竹炭塩)。
魚介によってオイルを選び、塩はたねの産地や食感、脂ののりなどでそのつど組み合わせを変幻自在に。さらに赤酢、白酢、柚子酢の3種類の酢飯を使い分けることで、口中で素材が響き合うハーモニーを楽しませます。
合間に出される「アル・ケッチァーノ」のスペシャリテ・旬の潮菜から「富士サーモンの43度調理とフェンネル」「山形旬菜のバーニャカウダ」。
にぎりの合間には「アル・ケッチァーノ」の料理も出て、緩急あるコースに酔いしれる、新感覚の鮨に出合えます。
奥田政行(おくだ・まさゆき)1969年生まれ 射手座 A型 山形県出身 座右の銘/今日の自分を超えて、新しい自分に出会ってみたい 学生時代の部活/バドミントン部
カウンター8席。月3、4回ほど、奥田さんは自らつけ場に立ち、鮨をにぎる(平日のみ)。
織音寿し(おりおんすし)住所:東京都中央区銀座6-12-12 サクラマークス銀座612 12階
TEL:03(6263)8395
営業時間:12時~14時30分、18時~20時30分(ともにLO)
定休日:水曜定休、火曜不定休
予算:昼コース7700円、1万3200円、1万9800円。夜コース1万8150円、2万1780円、3万2670円
(次回に続く。
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