〔特集〕東京・京都・大阪&全国各地から厳選 いま訪ねたい “鮨” の新名店 世界中の美食家たちが、鮨を楽しむ旅の目的地としてこぞって日本を訪ねる時代。職人の技が冴える鮨を私たちが本当に心地よく味わえる、新たな名店を厳選してご案内します。
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技に価格に “良心” が宿る精鋭店へ
味よし、人よし、雰囲気よし。そして価格も良心的。鮨を味わう本来の「喜び」をもたらす東西の佳店へ、春から初夏の旬を味わいに出かけましょう。
鮨みうら (東京・赤坂)
「菊乃井」で会得した料理に続く正統派のにぎり
赤坂の裏路地の行き止まりに、隠れ家のような店を構える「鮨みうら」。ご主人の三浦健太さんは「赤坂菊乃井」で日本料理の修業をすること14年。後半は個室カウンターで鮨をにぎるのを任されていました。その後「鮨 なんば」で本格的にすしの修業をし、念願の独立を果たしました。
米はあきたこまち、酢は赤酢を主体に白酢をブレンド。「にぎりはたねや酢飯の温度、酸味や甘み、香りのバランスをとりながら、流れを考えています」と三浦さん。
前半に出されるのは、料亭で培った懐石の技を生かした椀物、揚げ物、焼き物など。やや控えめな量で出されます。
手前は、ねぎ、しょうが、柚子の香りをきかせた「鰆の香味焼き」。器は古染付。奥の椀物は、わかめ、うるいとともにいただく「はまぐり真丈」。だしの香りが秀逸。
その後、酢飯の温度と硬さを大切にしたにぎりが10かんほど続きます。
天草のこはだ、長崎の海老。
いかは硬い表面を除いて薄切りにし、細かく包丁目を入れて3枚づけに、夏には焼き鮎のにぎりが出るなど、料亭仕込みの技が光ります。
千葉・勝浦の大とろ、福岡の白いか。まぐろは赤身のづけ、中とろか大とろ、いろいろな部位を合わせた手巻きの3種が出される。いかは3枚づけでにぎり、口中でとろけるような舌触り。
穴きゅうのイメージできゅうりと合わせた煮あなご、北海道浜中のうに軍艦。
三浦健太(みうら・けんた)1984年生まれ 乙女座 A型 埼玉県出身 座右の銘/報恩謝徳 学生時代の部活/サッカー部
檜のカウンター8席。料理の師、「菊乃井」主人の村田吉弘氏揮毫の「直心」の書が掛かる。
鮨みうら(すしみうら)住所:東京都港区赤坂6‒19‒46 1階
TEL:090‒8894‒0020
営業時間:18時~、20時30分~の2部制
定休日:月曜、不定休あり
予算:料理とすしのおまかせ3万円。
(次回に続く。
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