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京ことばで「おまわり」。これ、なんのことでしょう?

随筆家 大村しげの記憶を辿って 第11回  バリ島特別編

大村しげ 連載

かつて、京都の「おばんざい」を全国に広めたお一人、随筆家の大村しげさんをご存じでしょうか。彼女の生誕100年となる今年、大村さんの記述を道しるべに、京都の名店や名所を巡ってきた本連載。今回は、大村さんが晩年を過ごしたバリ島を取材し、彼女を魅了した現地の文化を特別編として紹介します。

大村しげ大村しげ
1918年、京都の仕出し屋の娘として生まれる。1950年前後から文筆をはじめ、1964年に秋山十三子さん、平山千鶴さんとともに朝日新聞京都版にて京都の家庭料理や歳時記を紹介する連載「おばんざい」を開始。これをきっかけに、おばんざいが知れ渡り、大村しげさんも広く知られるようになる。以来、雑誌や著書で料理、歴史、工芸など、幅広く京都の文化について、独特の京ことばで書き残した。1990年代に車いす生活となったのを機にバリ島へ移住。1999年、バリ島で逝去。(写真提供/鈴木靖峯さん)

祇園ばやしと思ったものは……

大村しげさんがバリ島へ初めて旅をしたのは、1982年のことでした。目的はバリ島が大好きだった長年の友人・鈴木靖峯さんが、バリ島・ウブドに設けた住まいの落成式への出席。それまで海外旅行を一切断っていた大村さんが、バリ島行きを決心したのには、理由があります。鈴木さんがテープで流していたバリ島のガムラン音楽を、大村さんはてっきり祇園祭の祇園ばやしの音色だと思い込んでいたのです。慣れ親しんだはずの音色が、実はバリ島の音楽だったことを知り、大村さんはバリ島に急に親近感を抱いたと、たびたび記述しています。

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現在のウブドにも、繁華街から少し歩くと、昔ながらの風景が残っています。

1982年の渡航以来、すっかりバリ島を気に入った大村しげさんは、毎年6月に訪れるようになりました。車いす生活となったのを機に1995年、バリ島に移住。4冊の著書を通じて現地の文化、風習を紹介しました。

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