きじま家三代、旬のおかずレシピ(5)後編 親子三代にわたる料理家、杵島直美(きじま なおみ)さんときじまりゅうたさん。本連載では、お二人の母であり、祖母である家庭料理研究家の第一人者、故・村上昭子さんの思い出とともに、長く愛されてきたきじま家のレシピをご紹介します。第6回は杵島直美さんによる、夏野菜・みょうがを使った「みょうがと新れんこんの甘酢漬け」。旬の食材で保存食作りがお得意だった昭子さんが、毎年この時期になると作っていた「みょうがの甘酢漬け」をもとに、おかずとして少量作るレシピを、アレンジとともに2日にわたってお届けします。
※村上昭子さんについては記事末尾でご紹介
・【前編】きじま家の思い出、レシピのポイント解説はこちら>>・連載「きじま家三代、旬のおかずレシピ」の記事一覧はこちら>>
みょうがと新れんこんの甘酢漬け

暑い日が続くこの時期は、昭子さん十八番の保存食・旬のみょうがの甘酢漬けがおすすめと直美さん。今回は保存食ではなく、副菜らしくれんこん入りにして翌日も楽しめるアレンジとともにご紹介します。
食欲が落ちやすい夏でもさっぱりと食べられるので、少し多めに作って2~3日楽しみましょう。淡いピンク色に染まった漬け汁で、れんこんも美しく染まります。
・詳しいレシピをフォトギャラリーで見る→材料(2人分)

みょうが…… 2パック(120~150g)
新れんこん ※…… 細め2節(100g)
赤唐辛子(小口切り)……小1本分
酢……大さじ1
【A】
酢……大さじ4
砂糖……大さじ2
塩……小さじ1/3
水……大さじ3
※今回は芽ばすを使用。芽ばすとはれんこんの芽にあたる先端の部分。小ぶりでみずみずしく、シャキシャキとした柔らかな食感が特徴。
作り方(1)ステンレス(またはほうろう)の小鍋に【A】を合わせてひと煮立ちさせ、赤唐辛子とともに保存容器に移す。
(2)みょうがは根元を切り落として(写真下・上)縦四つ割りにする。(1)の鍋に湯を沸かしてみょうがを入れ、軽くほぐして約30秒ゆでる。ざるにあげて水気をきり、熱いうちに1に加えて混ぜ(写真下・下)、約30分おく。
※漬け汁が薄いピンク色に染まるまでおく。

(3)新れんこんは皮をむき、2mm厚さの輪切りまたは半月切りにして酢水(分量外)にさらす。
(4)(2)の小鍋に湯を約400mlを沸かし、酢を入れる。(3)の水気をきって入れ、軽く混ぜながら30秒~1分、透き通るまでゆでる。ざるにあげて水気をきり、熱いうちに(2)に加えて混ぜ、ときどき混ぜながらさらに30分以上漬ける。

直美 お待たせしました。おすすめのアレンジは簡単お寿司!実はこちらのほうが楽しみなほど(笑)。一人のときのお昼ごはんはこれだけでも満足するくらい。
りゅうた じゃことか実山椒とか入れてもいいね。
直美 そうそう。
前編で話した鮭や干物、きゅうりの塩もみを混ぜてもおいしいのよ。
みょうがと新れんこんの簡単お寿司
材料(1人分)
温かいご飯(できれば固めに炊いたもの)……150g
みょうがと新れんこんの甘酢漬け……1/4カップ分程
大葉(細切りにして水にさらしたもの)……適量
白いりごま……適量
【A】
みょうがと新れんこんの甘酢漬けの漬け汁……大さじ1/2
酢……大さじ1/2
作り方(1)【A】は混ぜ合わせる。みょうがと新れんこんの甘酢漬けのみょうがは縦薄切りにする。
(2)温かいご飯に【A】を回し入れて軽く混ぜ、(1)のみょうが、新れんこん、白いりごまを加えて混ぜ、器に盛って大葉をのせる。
今回盛り付けた器はこちら

りゅうたさんが沖縄で購入したという琉球ガラスの中皿。りゅうたさんに勧められて盛り付けた直美さんは「涼やかなガラスなのに、ぽってりとした厚みや濃い色で安定感があって、れんこんやみょうがのピンク色をきれいに魅せるわね」と大満足。琉球ガラスは泡盛やコーラなどの廃瓶を再生させたものがルーツといわれ、比較的色の濃いものが多いとか。ずっしり厚みがあり気泡もそのままで素朴でおおらかな雰囲気が焼き物に近く、季節を選びません。副菜も存在感のある平皿に盛ると、いつもの食卓が一段と華やぎます。
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杵島直美(きじまなおみ)
料理家であり母である故・村上昭子のアシスタントを経て独立。和食を中心とした家庭料理のほか、漬物や梅干しなど季節の保存食レシピに定評がある。料理番組や雑誌、新聞、書籍をはじめ、講演会など幅広く活動する。旅好きで、最近はひと月の1/3は調理道具を持って全国各地のオートキャンプ場や、自炊のできる湯治宿を訪れる。旅先で旬の食材を調達して調理し、その土地ならではの味を楽しむ。
インスタグラム:
@tezukurinaomiきじまりゅうたアパレル会社のブランドディレクターを経て料理を学び、母・杵島直美のアシスタントを5年務める。28歳で独立し、テレビ、雑誌、新聞、書籍をはじめ、イベントや講演会で活躍。ポイントをおさえて手軽でおいしく作れる料理動画も人気。軽妙でわかりやすいトークと、オリジナリティあふれる料理をモットーにしている。趣味はサーフィン、山歩き、音楽鑑賞。
インスタグラム:
@ryutakijima
村上昭子(むらかみあきこ)(1927~2004)東京都出身。呉服店の三女として生まれ、従業員らの食事作りを手伝いながら育つ。昭和20年、国民生活学院で本格的に料理を学ぶ。結婚後は夫の仕事関係の客が多く、また親類や知人も頻繁に出入りしていたため、料理でもてなす日々を過ごす。にぎやかな食卓が大好きでお酒も大好き。学生時代からの縁で、料理番組のアシスタントを頼まれたことがきっかけで料理家に。作りやすくておいしい、昔ながらのおふくろの味で人気を博す。