きじま家三代、旬のおかずレシピ(3)後編 親子三代にわたる料理家、杵島直美(きじま なおみ)さんときじまりゅうたさん。本連載では、お二人の母であり、祖母である家庭料理研究家の第一人者、故・村上昭子さんの思い出とともに、長く愛されてきたきじま家のレシピをご紹介します。第3回はきじまりゅうたさんによる、初夏の食材・グリーンピースを使った「豆ごはん」をご紹介。きじま家の定番お供「焼きたらこ」とともに、2日にわたってお届けします。
※村上昭子さんについては記事末尾でご紹介
・【前編】きじま家の思い出、レシピのポイント解説はこちら>>・連載「きじま家三代、旬のおかずレシピ」の記事一覧はこちら>>
グリーンピースの豆ごはん&たらこふりかけ

グリーンピースの「さや」からもおいしいだしが出るので、最初に「さや」だけを煮出すのがりゅうたさん流。さらに豆を煮て冷まし、その煮汁でご飯を炊くと風味豊かな豆ごはんに。豆は最後に加えて色鮮やかに仕上げます。
材料(2人分)

・米……2合
・グリーンピース(さやつき)……20本
・昆布……10cm
・塩……適量
作り方
(1)米は研いで30~60分浸水させる。浸させた水では炊かないので目分量でよい。
※おいしく炊くコツは、米が白っぽくなるまで吸水させること。鍋で炊いたときにふっくらおいしく炊ける。
(2)グリーンピースはさやから豆を取り出す。鍋にさやを入れ、かぶる程度の水と1%(水600mlに対して小さじ1)の塩を加えて火にかける。沸いたら弱火にして約15分煮出し、さやを取り出す。
うっすら色づいた煮汁にグリーンピースの風味が移る。
(3)(2)の鍋に豆を入れ(写真左)、沸いたら弱火にして約3分ゆでてそのまま冷ます(写真右)。
そのまま冷ますと色鮮やかな張りのある豆に仕上がる。
(4)昆布は水で濡らして柔らかくする。時間をおく場合は少量の水とともにボウルに入れる。
(5)(1)をざるにあげて水気をきり、鍋に入れる。(3)のゆで汁300~350mlと(4)を加える。蓋をして中火にかけ、沸いたらごく弱火にして約12分炊く。
煮汁が足りないときは水を足す。水の量は炊きあがりの好みによって調整する。硬めは300ml、柔らかめは350mlが目安。しっかり吸水させるので、一般的な水の量よりやや少なめでも芯が残る心配がない。
(6)昆布を取り出して(2)の豆を加え、再び蓋をして約10秒強火にかける。火を止めて10分蒸らし、全体に混ぜる。
豆を入れるときに一旦温度が下がるので、強火で熱してから蒸らす。
りゅうた「今日は水300mlで炊いたんだ。硬めといってもそこまで気にならないでしょ」
直美「実は水加減、大丈夫なのかしらと思ってたの(笑)。私はもう少し柔らかめが好きだけど、びっくりする硬さではないわね。好みもあるけど、年齢とともにだんだん柔らかめのほうが食べやすくなるのよ」
【炊飯器で炊く場合】
作り方(5)で米を炊飯器の内がまに入れ、目盛りまで煮汁を入れて昆布をのせ、白米モードでスイッチを入れる。炊きあがったら昆布を取り出し、豆を加えて数分おき、軽く混ぜる。
たらこふりかけ
作り方(1)たらこは耐熱容器に入れてラップをかけ、600wの電子レンジで1分~1分半、表面の色が変わるまで加熱する。ラップをしたまま冷ます。
(2)おろし金ですりおろす。
今回「豆ごはん」を炊いた文化鍋はこちら

昭子さんから、きじま家三代で愛用している「文化鍋」。厚みがあり熱伝導がよいため短時間でムラなく加熱できるので、粒立ちがよく米の甘みを引き出せます。蓄熱性があるので、多少の火加減のぶれにも影響が少なく、失敗しにくいのがうれしいポイント。また、鍋の縁が蓋よりも高い位置にあり、ぴたりと閉まって吹きこぼれが起きにくいのも特徴です。サイズはさまざまありますが、2人分なら二合が炊ける直径16cmがおすすめです。
りゅうた「新品だとピカピカであまり心惹かれないけど、使い続けていると味が出てくるんだ。我が家のはヴィンテージだね」
直美「おいしく炊けて使い勝手がいいので、ぜひ使ってみてほしいわ」
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杵島直美(きじまなおみ)料理家であり母である故・村上昭子のアシスタントを経て独立。和食を中心とした家庭料理のほか、漬物や梅干しなど季節の保存食レシピに定評がある。料理番組や雑誌、新聞、書籍をはじめ、講演会など幅広く活動する。旅好きで、最近はひと月の1/3は調理道具を持って全国各地のオートキャンプ場や、自炊のできる湯治宿を訪れる。旅先で旬の食材を調達して調理し、その土地ならではの味を楽しむ。
インスタグラム:
@tezukurinaomiきじまりゅうたアパレル会社でブランドディレクターを経て料理を学び、母・杵島直美のアシスタントを5年務める。28歳で独立し、テレビ、雑誌、新聞、書籍をはじめ、イベントや講演会で活躍。ポイントをおさえて手軽でおいしく作れる料理動画も人気。軽妙でわかりやすいトークと、オリジナリティあふれる料理をモットーにしている。趣味はサーフィン、山歩き、音楽鑑賞。
インスタグラム:
@ryutakijima
村上昭子(むらかみあきこ)(1927~2004)東京都出身。呉服店の三女として生まれ、従業員らの食事作りを手伝いながら育つ。昭和20年、国民生活学院で本格的に料理を学ぶ。結婚後は夫の仕事関係の客が多く、また親類や知人も頻繁に出入りしていたため、料理でもてなす日々を過ごす。にぎやかな食卓が大好きでお酒も大好き。学生時代からの縁で、料理番組のアシスタントを頼まれたことがきっかけで料理家に。作りやすくておいしい、昔ながらのおふくろの味で人気を博す。