〔特集〕京都名料亭、父と息子が教える 本当においしい令和の「京おせち」レシピ 人が集まって一緒に作ったり食べたりする機会が少なくなりつつある今、おせち作りは家族が一つになって料理の技や家の味を語り継ぐ、年に一度の大切な時間です。料亭ならではの華やかで気配りのきいたプレゼンテーション、ひとひねりのアイディアをきかせたレシピを、京都の老舗2軒のご主人、若主人にご披露いただきます。
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[一子相伝 なかむら]
手にとりやすくあつあつに和む 青竹重と蒸し重おせち
(中村元計さん・中村元紀さん)
左・中村元計さん(なかむら・もとかず)
右・中村元紀さん(なかむら・げんき)
一期一会の気持ちでもてなす一子相伝の味を守りつつ、日本料理の真髄を広く発信する活動を精力的に行う中村元計さん。長男の元紀さんは、4年前から父のもとで料理修業を重ね、台湾留学で培った経験を生かし、国内外のイベントに参加するなどして見聞を広めている。
「おせちを囲んで家族円満。丸い器はぴったりです」 ── 元計さん
「おせちは、保存のきく料理で、昔は煮炊きしたものや酢でしめたものが中心でしたが、今はおいしさや見た目の楽しさも大事だと思い、器から見直しました」と話す元計さん。料理は伝統を守りつつ、器は鮮やかな緑色の青竹の幹を用い、丸いお重に見立てた演出にしました。
「一子相伝 なかむら」の「青竹重」と「蒸し重」おせち
青竹の串を料理に刺して盛り込んだ「青竹重」は6代目の中村元計さんが考案。祖父と父が考案した「蒸し重」を7代目の元紀さんが世代を超えて楽しめるおせちへと進化。
寒い時季だから温かいおせち。祖父のアイディアです」 ── 元紀さん
一方、元紀さんは今の自分に何ができるかを考え、三十数年前に祖父が考案した曲げわっぱの蒸し重から着想。
「うちの家は代々よそと違ったことをする気質。このお重を見直してみると、温かいものがいかにご馳走であるかに気づかされました」。
蓋を取るとふんわりと湯気が立ち上り、おいしそうな香りや彩りに思わず歓声が上がります。3代の料理が華やかに盛り込まれた、家族共作のほかほかおせちです。
<蒸し重 おしながき>鈴慈姑
海老芋煮
筍土佐煮
大根餅*
豚角煮*
ぐじ団子
生姜天
蒟蒻牛蒡
人参含め煮
蓮根煮
鴨団子*
湯葉茶巾*
穴子蒸し寿司
海老笹巻き
*のレシピは次の記事でご紹介
一子相伝 なかむら京都市中京区富小路通御池下ル松下町136
TEL:075(221)5511