〔特集〕人気シェフのアイディアレシピ 秋を楽しむ、小粋な「オープンサンド」パン × 具材。組み合わせ次第で、その楽しみは無限大の「オープンサンド」。フレンチ、イタリアン、和食、スパニッシュ。各ジャンルのシェフたちが秋の味覚と遊び心をたっぷり盛り込んだ、家庭で作れるオリジナルレシピを考案してくださいました。
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奈良食材もたっぷり盛り込んで
秋色ピンチョスをパーティの主役に
──川島 宙さん(「アコルドゥ」オーナーシェフ)
スペイン料理に創造性を加えた料理で注目を集める「アコルドゥ」の川島 宙シェフが教えてくださったのはイノベーティブなスタイルのピンチョス。
「メインの食材に副菜や薬味で温度や食感、香りの違いを出し、見栄えを意識して盛り合わせると楽しい料理になります」とシェフ。かぼちゃのポテトサラダ風は海老やキャビアで華やかに、トルティージャは具材をオイルで煮るなど、家庭でも再現できるプロの技も織り交ぜています。
味間いもや倭鴨、吉野柿など、奈良にあるレストランらしく地元の食材をふんだんに用いますが、一般の食材で代用も可能。
市販の栗の渋皮煮や合鴨ローストを使ったり、マヨネーズにおろしにんにく、タルタルソースに奈良漬けやピクルスを合わせれば、さらに手軽に作れます。
ラム酒風味の栗 セロリ バニラアイス 生ハム

甘い栗と塩気、食感、温度の違う素材を、ブリオッシュにトッピングしたデザートピンチョス。レストランでは奈良産のぽろたん栗をシロップ煮に。
材料(4人分)と作り方①栗の渋皮煮(市販品)4個をシロップとラム酒各適量でマリネする。
②セロリ30グラムは繊維に沿ってスライスし、氷水に5分さらし水分を拭く。
③ パン(ブリオッシュ)に半分に切った①の栗と②と食べやすいサイズに切った生ハムをのせて串を刺し、バニラアイスを添える。
柔らかめのバゲット、ブリオッシュ生地のパンをスライスし、オリーブオイルを軽くかけ、オーブントースターで温めておく
倭鴨(やまとがも)のロースト 吉野柿と金ごまとにんじんのタルタル

脂と赤身のバランスがいい倭鴨とごまの香り立つタルタルが好相性。味噌の起源ともいわれる「古代ひしお」を混ぜたアイオリソースがアクセントに。
材料(4人分)と作り方1. タルタルを作る。
①柿100グラムは皮をむいて5ミリ角にカットする。にんじん100グラムは皮をむいて乱切りにし、1パーセントの塩水で塩ゆでして冷まし、刻む。玉ねぎ20グラムは粗刻みして10分水にさらし、水分を拭く。金ごま10グラムはフライパンでからいりし冷ます。
②ボウルに①を入れて混ぜ合わせ、オリーブオイル・黒こしょう各適量で味をととのえる。
2. ローストした合鴨(市販品も可)1/2枚は好みの厚さにスライスする。
3. 古代ひしお5グラム(赤味噌で代用可)とアイオリソース30グラム(マヨネーズ30グラム、すりおろしにんにく2グラムで代用可)を合わせる。
4. パンに2をのせて結晶塩をふり、1を添え、3とキャビアをのせる。
かぼちゃのエンサラディージャ 海老 ますのキャビア

にんにく風味とツナのうまみがきいた味わい深いエンサラディージャ(ポテトサラダ)。海老や魚卵を合わせると、お総菜がおもてなしの一品に。
材料(4人分)と作り方1. かぼちゃのエンサラディージャを作る。
①かぼちゃとじゃがいも、玉ねぎ各100グラム、にんじん50グラムはそれぞれ8ミリ角に切る。かぼちゃとじゃがいもは塩ゆでし、玉ねぎとにんじんは軽く塩をして少量の油をひいたフライパンで弱火で炒め、それぞれしっかり冷やす。
②ボウルにツナ50グラムを入れ、牛乳8グラムを加えてほぐす。マヨネーズ70グラム、アイオリソース30グラム(マヨネーズ30グラム、すりおろしにんにく2グラムで代用可)、黒こしょう少々、橘こしょう5グラム(柚子こしょうで代用可)を入れよく混ぜる。
③ ①と②をあえる。
2. 海老4尾をフライパンで炒め、火を止めてにんにくのすりおろし少々を合わせ、再度火をつけて白ワイン少々をふりかける。
3. パンに1と2をのせて串を刺し、ますのキャビア(イクラで代用可)をのせ、アイオリソースをかける。
吉野柿のフライ チョリソー 奈良漬けのレリッシュ

レリッシュとは細かく刻んだ野菜を甘酢に漬けたサルサのこと。柿はフライにするとねっとりとして、甘みが増し、チョリソーともレリッシュとも好バランス。
材料(4人分)と作り方1. 奈良漬けのレリッシュを作る。
①玉ねぎ40グラム、うりの奈良漬け、赤パプリカ各15グラムはそれぞれ粗刻みにする。
②EXVオリーブオイル、白ワインビネガー各15グラム、水10グラム、塩1.5グラム、ピンクペッパー12粒を混ぜ合わせたものに①を漬け込む。
2. 柿1個を4~6等分に切って皮をむき、薄力粉、卵、パン粉の順につけて170度の油で揚げる。
3. パンに2をのせて1をかけ、スライスしたチョリソー1枚をのせて串を刺す。
味間いもと塩たら 地卵のトルティージャ ピーマンのプランチャ アイオリソース

スペイン風オムレツのトルティージャはピンチョスの定番。オイル煮に使った油は味間いもの香味が移っているので、卵液に加えたり、焼くときに使うとよい。
材料(4人分)と作り方1. トルティージャ(18センチか20センチフライパン1個分)を作る。
①味間いも(小いも)、じゃがいも各80グラムは7ミリ厚さに切り、塩1グラムで1時間マリネする。
② ①を鍋に入れ、オイルをひたひたの量まで加え、①のいもから出てきた水分も少し入れ、弱火の中火でオイル煮にする。いもが柔らかくなってきたら、塩1グラムをしたたらの切り身(皮なし)100グラムを加え、たらに火が入ったらざるに上げて油をきり、粗熱を取る。油は取り置く。
③ボウルに卵450グラム(8個)、塩2グラムを入れてよく溶き、こす。②のオイル煮とあめ色玉ねぎ(市販品)80グラム、②の油20グラムを加え、混ぜる。
④熱したフライパンに②の油30グラムをひいて③を入れ、両面焼きのオープンオムレツを作る。
2. ピーマン1個は5ミリ幅の縦切りにし、さっと炒める。
3. パンに合わせてカットした1に2をのせて串を刺し、アイオリソースをかけ、たらのコンフィを添える。
「味間いもと塩たら 地卵のトルティージャ」の詳しい作り方はこちら>>
川島 宙さん(かわしま・ひろし)奈良公園の自然に包まれたモダンな空間で、奈良県産の食材を独創的に取り入れた料理を手がける。スイーツやオープンサンドなどの軽食を楽しめるカフェを併設。大阪・中之島でバスク地方のピンチョスを提供するバルを運営。
アコルドゥ住所:奈良市水門町70-1-3-1
電話:0742(77)2525
(次回へ続く。
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