〔連載〕タサン志麻の田舎暮らし・秋 志麻さん一家が購入した古民家がある静かな里山で、家族5人の新しい暮らしが始まりました。季節ごとの豊かな自然や食材を、志麻さんの視点でお届けします。
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料理の幅が広がる秋の美味
文・タサン志麻
家族で牧場を訪れ、乳搾りをしたり、牛が草を食はむのを眺めたり、のんびり過ごす。日々の食事が生き物や植物によって成り立つことが自然と身につくのも、田舎暮らしのいいところ。
動物が大好きな子どもたちと一緒に、牧場へ行き、乳搾りを体験しました。最初は牛をちょっと怖がっていた次男も、乳搾りを終えた後はすっかり距離が縮まり、将来、牛を飼いたいと言い始めました。
搾り方を教わり、志麻さんとしょうちゃんが果敢に挑戦。ロマンさんに見守られながら、初めてとは思えない手つきで二人とも上手に搾る。大きな牛にさんちゃんも興味津々。
最初は少し怖がっていたさんちゃんも、動物好きな志麻さんにつられて次第に近づき笑顔に。
新鮮な牛乳はそのまま飲んでもおいしいけれど、冷蔵庫の牛乳は気がつくと賞味期限が近づいて、使い道に困ってしまうこともよくあります。そんな牛乳を使った、料理を楽にしてくれるアイテムの一つに、ホワイトソースがあります。
私は一度にたくさん作って常備しておくことが多いのですが、グラタンやシチュー、ランチのクロックムッシューやオープントーストなど、さっと作れてとても便利です。ホワイトソースは重たくなりがちですがソース自体に塩をせず、うまみの強い食材と組み合わせるとメリハリのある味に仕上がり、飽きずに最後までおいしく楽しめます。
そしてもう一つ、料理の幅を広げてくれるのがフルーツです。そのまま食べることが多いのですが、フランスではデザートだけでなく料理にも使います。フルーツには酸味と甘みがあるので、その特徴を生かして調味料感覚で使います。今回は秋のフルーツを使った料理を紹介します。(次回以降の記事でご紹介予定です。)
料理に用いるときにおいしく仕上げるコツは、こちらもうまみの強いものと組み合わせること。フルーツの爽やかな酸味と甘みが勝ると、デザートを食べているような気分になってしまうからです。
サラダにするなら、ブルーチーズのようなインパクトのあるうまみの強いチーズを合わせ、生の魚介と合わせるときは、あらかじめ魚介に多めの塩をしてうまみをぐっと引き出し、生ハムのような役割を果たすことで、どちらもバランスよく仕上がります。ローストポークはしっかり焼き色をつけてうまみを引き出すと、オーブンで焼いたジューシーなフルーツがソース代わりとなり、とてもよく合います。
フルーツはついつい食べるのを忘れて傷みそうになってしまったり、頂きものを食べきれなかったり、私のように田舎暮らしをされている方は、収穫時期に一度にたくさん採れてしまうということもあると思います。そんな時にはぜひ、料理に使ってみてください。新しい味の扉を開いてくれるはずです。