レシピ

豆腐とフルーツのパフェ! いくら食べても罪悪感ゼロ、とてもヘルシーなデザートです

プロよりおいしく作れる 野菜料理の“ちょっとしたコツ”365 身近な野菜で、プロよりおいしい野菜料理を作ってみませんか? 銀座の日本料理店「六雁(むつかり)」の店主・榎園豊治(えのきぞの・とよはる)さんに、家庭だからこそ実践できる“ちょっとしたコツ”を毎日教わります。一覧はこちら>>

冷たい白和え

冷たい白和え

白和えは「トマトの白和え」以来、何品も紹介してきましたが、今日はアイスクリームのように冷たい白和えです。甘くない上にたんぱく質も豊富でヘルシー、いろんな野菜を加えれば初夏のおいしい軽食にもなります。

これも「フルーツゼリーサンドイッチ」のように、かつて大手コンビニエンスストア向けの商品開発で提案した料理です。大絶賛されたものの、ソフトクリームマシンの各店舗への新たな設置、生のフルーツや野菜の使用という課題がクリアできず、これまたボツになりました(笑)。

街で飽和状態のクレープ屋さんあたりが本気で取り組めば、大ヒットするかもしれません。そうなる前に、読者の皆さまにお教えしましょう。ポイントは白和えの生地です。

豆腐は大豆と水、にがりという極めてシンプルな原料で作られますが、最近は技術の進歩により、こくや旨み、甘みが強くて濃厚な味わいの市販品も増えてきました。以前よりおいしく感じるのは豆腐に含まれる「大豆油」を感じやすくなったためです。

水分を除いた豆腐の28%が油分で、こくや旨みのもとになっています。大豆油をさらに舌に触れやすい状態にすれば、こくや旨み、甘みを強く感じるようになります。絞った豆腐をミキサーやフードプロセッサーにかけてなめらかなクリーム状にすることで、閉じ込められていた大豆油が飛び出し、同じ油分量でもおいしく感じるようになるのです。

具材として果物を加えますが、せっかくですので果物全般についての冷やし方と甘みの関係についてもお話ししましょう。一口に果物の甘みといっても果糖、ショ糖、ブドウ糖などがあり、果物の種類によって糖分の組成(質や量、割合)が異なります。

果糖は温度を下げると甘みが増すので、果糖の多い果物(りんご、梨、さくらんぼ、ブルーベリー、びわ、ぶどう、すいか、キウイ、ライチー、いちじくなど)は冷やすとより甘くなります。ショ糖の多い果物(バナナ、桃、柿、パイナップル、メロン、みかん、いちごなど)は冷やしても変化が少なく甘みはあまり変わりません。

果物は食べる1~2時間前に冷蔵庫で冷やすか、氷水に15分ほどひたせば果糖の甘みが強くなり、舌で甘みを感じやすい温度(10℃)へ近づけることができます。南国の果物(アボカド、パイナップル、マンゴー、グレープフルーツなど)は、長時間冷蔵すると低温障害を起こすので注意が必要です。熟したものは食べる時間を逆算して冷やしましょう。

食欲がないときの軽食として、ヘルシーなスイーツ代わりとして、ぜひお試しください。今日も野菜料理を楽しみましょう。

ちょっとしたコツ

・「冷たい白和え」は、野菜料理をおいしくする7要素中6要素を取り入れている。

◎旨み ◎塩分 ◎甘み ◎油分 ◎食感 ◎香り 刺激

絞り豆腐をミキサーやフードプロセッサーにかけて、均一でなめらかなクリーム状にする

ごまペーストを加えることで風味とこくが増す

白和えの衣を冷凍庫に入れて固まるまで、途中で4〜5回、冷凍庫から出して泡立て器で均一に混ぜ、なめらかなアイスクリーム状にする。


「冷たい白和え」

冷たい白和え

【材料(4人分)】
・絞り豆腐 280g

・白ごまペースト(市販品) 10g

・きび砂糖 20〜25g(好みで加減)

・塩 2つまみ

・薄口醤油 大さじ1

・豆乳(濃いもの) 95cc

・ブルーベリー(大粒) 適量

・ラズベリー 適量

・キウイ 適量

・アーモンドスライス(ローストしたもの) 適量

【作り方】
1.「トマトの白和え」を参照して、豆腐を押して絞り豆腐にする。

2.ミキサー(フードプロセッサーでもよい)に1を入れて、均一でなめらかなペースト状にする。白ごまペーストと調味料、豆乳を加えて、さらにミキサーにかける。均一になったらボウルに移して冷凍庫に入れる。

3.30分たったら白和えの衣を冷凍庫から出し、泡立て器でかき混ぜて滑らかにして再度冷凍庫に入れる。これを10〜15分おきに4〜5回、固まるまで繰り返す。

4.ブルーベリーを半分に切る。ラズベリーは切ったブルーベリーと同じくらいの大きさに手でほぐす。キウイは皮をむいて1cm角のさいの目切りにする。

5.3を絞り袋に入れて器に適量絞り、ブルーベリー、ラズベリー、キウイをのせる。上から3を再度しぼり、ブルーベリー、ラズベリー、キウイを飾り、アーモンドスライスを散らして供する。

私たちプロの料理人の中には、色や見た目を味より重視する者もいます。薄味信仰?なのか、本当は少し濃いめの味にしたほうがおいしいものでも、それは恥と、濃いめの味つけを避けます。また、味を素材にしっかりと含ませることがプロの料理と、無理に味をつけなくてもおいしい素材に味をつけて台無しにしてしまうこともよくあります。何より、皆さまがおいしいと思う味にしてください。人の味の好みは様々です。ご自身・ご家族の好み、体調に合わせた味に調整しましょう。レシピに示す調味料などの分量は一例に過ぎません。注目していただきたいのは素材の組み合わせと料理手順、どんな調味料を使うのかということです。味の加減は是非お好みで。

六雁(むつかり)

榎園豊治さんプロフィール
銀座並木通りにある日本料理店「六雁」初代料理長であり、この連載の筆者でもある榎園豊治さんは、京都、大阪の料亭・割烹で修業を積み、大津大谷「月心寺」の村瀬明道尼に料理の心を学ぶ。その後、多くの日本料理店で料理長を歴任、平成16年に銀座に「六雁」を立ち上げた。野菜を中心としたコース料理に定評がある。

六雁 むつかり

東京都中央区銀座5-5-19
銀座ポニーグループビル6/7F
電話 03-5568-6266
営業時間 (夜)17時30分~23時 ※土曜日のみ17時~
(営業時間は変更になることもあります。事前に店舗にご確認ください)
URL:http://www.mutsukari.com

六雁 むつかり 料理長、秋山能久(あきやま・よしひさ)さん。連載でご紹介する料理を手がけてくださる、現料理長・秋山能久(あきやま・よしひさ)さん。

文/榎園豊治 撮影/大見謝星斗

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