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名品を愛でる“料亭美術館”。常盤貴子さんが訪ねる京都「菊乃井本店」

心静かに、向き合いたい 京都の美に触れる 第1回(全17回) この時期の京都は観光客も少なく、心静かに本来の魅力を堪能できる絶好の季節です。京都を代表する料亭が満を持して開催する“料亭美術館”、精緻な“手業の美”に出会える美術館やショップ、そして“冬の美味”を味わう食事処──。今、注目の京都のさまざまな美の形が、ここにあります。

第1部 名品を愛でる“料亭美術館”

洛中洛外図屛風
菊乃井本店の広間に特別展示される六曲二双の「洛中洛外図屛風」を鑑賞する常盤貴子さん。「京都の景観や風物、行事が描かれていて、思わず見入ってしまいます。美術館に展示されるような名品をこの距離で観られるなんて贅沢ですね」。屛風をはじめ、3代目主人・村田吉弘さんが好んで集めた北大路魯山人の器や伊藤若冲の軸を飾る、3日間限りの「料亭美術館」が2月に開催される。きもの(本郷孝文作)、帯/銀座もとじ 和織 帯揚げ/和小物さくら 帯締め/道明 扇子/井澤屋 髪飾り/かづら清老舗

料亭は、美食を味わうだけの場ではありません。美術館に並ぶような素晴らしい器や軸、しつらいなど、日本文化の真髄に触れることができる“料亭美術館”であると家庭画報は考えます。

菊乃井本店、瓢亭本店、そして萬亀楼──。第1部にご登場いただくのは、京都を代表する名料亭3軒。それぞれが所蔵する名品を広間に展示し、そこでしか体験できない「特別食事会」を開催します。

まずは菊乃井本店が誇る「洛中洛外図屛風」の圧倒的な美しさからご覧ください。

【料亭美術館1】菊乃井本店〈下河原〉

訪ねる人・常盤貴子さん(女優)
常盤貴子さんと菊乃井本店のご主人と若女将
常盤貴子(ときわ・たかこ)さん
1991年女優デビュー。93年ドラマ『悪魔のKISS』で注目され、ヒロインとしての出演が続く。代表作に『愛していると言ってくれ』『グッドワイフ』など。2021年1月8日から映画『おとなの事情 スマホをのぞいたら』が公開。

数寄屋造りの菊乃井本店の玄関で、村田さんと長女で若女将の紫帆さんに迎えられる常盤さん。時代の移ろいとともに進化させてきた建物や空間に、歴代の主人たちの美意識が宿る。バッグ/井澤屋 履物/銀座ぜん屋本店

洛中洛外図屛風と魯山人の器を鑑賞する

円山公園の程近くに建つ、風情ある数寄屋造りの名料亭「菊乃井本店」。長年京料理界を牽引し、探求と挑戦を繰り返しながら日本料理を世界に知らしめた3代目主人、村田吉弘さんの先駆けの精神はいつも注目の的です。

2月に開催される特別食事会では、お座敷と茶室でいただく食事やお茶に加えて、菊乃井に息づく名品の数々が美術館のごとく披露されます。

魯山人の器
多彩で自由な作風の魯山人の器。手前から、銀三彩輪花鉢、染付平向福字、志野芒四方鉢。展示の器は村田さん好みの大らかなものが多く、大鉢や大皿といった希少な作品に出会える。

美術品の数々に魅了されて

「誰かれと見せるわけではないけれど、ここにあることによって料亭の格、おもてなしの格が上がっていく、心の財産ですね。いいものを見て、好きで集めていらっしゃる。真の豊かさを感じます」と、館の中を巡る常盤貴子さん。

色絵糸巻皿の説明を受ける常盤さん
見事な銀彩の色絵糸巻皿の説明を受ける常盤さん。「ただ好きなだけでなく、料理のこともイメージして手に入れられた器。その余裕があるから今も息づき、次に受け継がれるのでしょうね」。当日は箱書きも展示され、眼福のひとときに浸ることができる。

「料亭では料理は一部であって、場が大事。建物や庭、しつらいの贅沢さを複合的に楽しんでもらえる非日常の空間です。大人のアミューズメントパークと思って今日は思う存分遊んでください」と村田さん。美しきものを愛で、美食を味わう、料亭の贅沢を結集した特別な時間が流れます。

広間
3日間限定の料亭美術館となる広間は、創業時の趣のまま。初代好みの一位の太い床柱がひときわ目を引く床の間には、伊藤若冲の軸が掛かる。

玄関
玄関の花はインパクトのあるものを。たっぷりの椿をいけ、2月の風情でお客を迎える。表情豊かな大壺は辻村史朗氏の作。

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