たっぷりの良質なたんぱく質で疲れを癒やす。「さざえと豆腐のお月見サラダ」

菜摘みの国・日本の養生サラダ
野﨑洋光さん（分とく山・主人）

健やかに暮らせることのありがたさや大切さが、改めて意識されている現代。いっそう“健康”を考えて、日々の献立を考えたいものです。古くから日本人は野山で菜を摘み、体を整えてくれる自然の恵みとして食してきました。そんな野菜が本来持っている力を生かした養生サラダの数々を、野﨑洋光さんに伝授していただきました。

野菜＋たんぱく質の元気サラダ

さざえと豆腐のお月見サラダ
夏の暑さに疲れた体には、野菜と合わせてたんぱく質をとることも大切です。“さざえと豆腐のお月見サラダ”は、豆腐、卵、さざえといった良質なたんぱく質を含む食材を、栄養価の高いとんぶりや季節の野菜と一緒に味わう満足感のある一品。緑酢に使うきゅうりには、体を冷やして夏の疲れを癒やす働きもあるのだとか。


野﨑洋光さん
（のざき・ひろみつ）
1953年福島県生まれ。ホテルでの修業を経て、80年に東京・西麻布の「とく山」料理長に就任。89年日本料理店「分とく山」を開店し、総料理長に。現在もグループ3店舗の総料理長を務める。伝統を重んじつつも、時代に適った独創的な料理は多くの人々を魅了し、雑誌やテレビなどでも活躍。レシピが論理的でわかりやすい料理本も多数手がけている。
分（わけ）とく山（やま） 広尾本店
東京都港区南麻布5-1-5
電話　03（5789）3838

きゅうりのさっぱり緑酢でいただく
さざえと豆腐のお月見サラダ

【材料・2人分】

・さざえ　1個
・絹ごし豆腐　1/2丁
・刺身こんにゃく（のり）　1/4枚（25グラム）
・枝豆　10さや
・しめじ　1/4パック
・春菊　2本
・黄菊　3個
・ヤングコーン 2個
・温泉卵　1個
・とんぶり　大さじ2
・穀物酢　適量
・緑酢（作り方は後述）　適量

【作り方】

（1）さざえは殻ごと水からゆでる。70度になったら弱火にしてゆっくり10分ゆでる。殻から身をはずし、きももはずして適当な大きさに切る。殻は器に使うので洗っておく。

（2）刺身こんにゃくは熱湯にサッと通して水気をきり、薄くスライスする。枝豆はゆでて薄皮まで取っておく。しめじは石づきを落として1本ずつにほぐし、フライパンに入れて弱火でゆっくりとからいりして火を通し、冷ましておく。春菊は熱湯でゆでて水にとる。黄菊は3パーセントの割合になるよう穀物酢を入れた熱湯に30秒ほど浸して水にとる。春菊と黄菊を合わせて水気を絞る。ヤングコーンはゆでて水気をきる。

（3）器に絹ごし豆腐を盛り、豆腐の中央に温泉卵を落とす。（1）のさざえ、（2）の刺身こんにゃく、枝豆、しめじ、春菊、黄菊、ヤングコーンととんぶりを周りに盛りつける。緑酢をさざえの殻に入れて添える。

緑酢

【材料（作りやすい量）と作り方】

（1）板ずりしたきゅうり2本を熱湯にくぐらせ冷水にとり、すりおろして水気を軽く絞る。

（2）だし90cc、穀物酢60cc、薄口醤油30cc、みりん30ccを鍋に入れて火にかけ、沸いたら水溶き片栗粉大さじ1を入れてとろみをつけて冷ます。冷めたら（1）を混ぜ合わせる。

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