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大原千鶴の心に残るレシピ「水菜とお揚げさんと鶏つくね鍋」

2018.10.09

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私の心に残る味 11月

水菜とお揚げさんと鶏つくね鍋

お揚げさんと鶏ミンチのこくが水菜を引き立てて。まさに出合いものの一品ではないでしょうか。詳しいレシピは次ページ>>

水菜とお揚げさんと鶏つくね鍋


料理・文/大原千鶴


11月も半ばを過ぎると、京都では冬野菜がどんどん店頭に並びます。聖護院カブ、丸大根、堀川牛蒡に金時人参。どれもふっくらと美味しそうで見るとたまらなく料理したくなります。

特に霜が降りてからの冬野菜は野菜自身が凍らないように糖度をあげて身を守るため、甘みがぐっと増し、繊維質もほぐれて柔らかくなります。ですから驚くほど甘く美味しく、そして調理時間も短くて済み、旬のありがたさをつくづく感じます。

水菜も今では年中見ることのできる野菜ですが、本当の旬は冬です。京都では白菜よりも大きいくらいに水菜のカブが育ち、その白い茎と緑の葉っぱの対比がとても美しい野菜です。

葉物野菜は寒さに弱いものが多いのですが、水菜は比較的寒さに強いため昔から冬の青物野菜として大切にされてきたのだと思います。葉っぱがギザギザなのが水菜、葉っぱが丸いのは壬生菜で、壬生菜は特にお漬物にすることが多いですね。

水菜も今では水耕栽培で柔らかく育てられ、サラダでもいただけるようになりましたが、もともとの露地栽培の水菜はピリッとした辛みがあって、ちょっとそのままではいただきにくいものでした。

もともとの野菜が形を変えて食べやすくなり、みなさんに召し上がっていただけるようになったのは嬉しいことですが、この時期の八百屋さんに並ぶ大きなカブの水菜もまた頑丈なお百姓さんの奥さんみたいで、力強くたくましく、頼り甲斐があって応援したくなります。

そんなしっかり者の水菜は、昔はクジラのはりはり鍋で食べるとその脂身が水菜の辛みやほのかな苦みを包み込み、まさしく出合いものであっただろうと思います。

今ではクジラはなかなかいただけませんので、ちょっと油のあるお揚げさんや鶏ミンチ、豚肉に合わせるとよう合います。

それぞれの時代にそれぞれの野菜に合うた調理法で、美味しく召し上がって欲しい。それを少し慮おもんぱかってみる。それが料理の楽しさではないかと思います。
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