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ここでしか味わえないひと皿で魅了。世界一美味しい日本のイタリア料理「ヴェンティノーヴェ」

2023.04.20

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ここでしか味わえないひと皿で魅了する 世界一美味しい日本のイタリア料理 第1回(全10回) 特別な日にはエレガントなリストランテの料理、日常では気軽にパスタやピッツァやドルチェ……。ここまでバラエティに富んだイタリア料理を楽しめるのは、世界において日本だけかもしれません。時代ごとのムーブメントを積み重ねながら、確実に進化している日本のイタリア料理。その現在地に迫ります。
ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)シンプルでありながら深い味わいを残す、「ヴェンティノーヴェ」の「群馬の地粉の手打ちパスタ(キタッラ)夏の完熟トマトのソース」。夏に仕込んでおいた瓶詰が旬を伝える。

円熟期を迎えたシェフが挑む“マイ スタイル”


イタリアで日本で。数々の経験を重ね、まさに円熟期を迎えた料理人たちが、まるで自宅のダイニングにゲストを招くような温かさで、唯一無二の料理、もてなしに挑んでいます。さらなる期待のかかるシェフを訪ねました。

わがイタリア料理の真髄を故郷に求めて


ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)
竹内悠介さん・舞さん


ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)自然の中に佇むスタイリッシュなレストラン。薪の火のにおいが別世界へと誘う。

武尊山(ほたかやま)の南麓に広がる自然に囲まれた群馬県・川場村。この地に2022年10月に誕生したのが「ヴェンティノーヴェ」です。

窓一面に四季折々の自然をドラマチックに映し出す店の中央には、竹内悠介シェフ設計のオープンキッチンがあり、煮炊き用の竈や焼き台に薪が赤々と燃えています。

それは竹内さんが修業時代に憧れた、フィレンツェの老舗レストランの温かな厨房を彷彿させる舞台にほかなりません。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)プリミティブな薪の炎や竈を使い、地元食材を料理する「ヴェンティノーヴェ」の厨房。シェフの修業時代のフィレンツェの老舗レストランのキッチンが、故郷の川場村に甦る。

「この土地だから育つものを、この土地の水、薪、炎を使ってプリミティブに調理して、その豊かさを味わっていただきたいという思いは、僕の心の中で日々大きくなっています」。

そう話す竹内さんが、故郷の川場村に辿り着くまでには紆余曲折がありました。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)お通しの「薪火でじっくり焼いた菊芋と川場村のリコッタチーズ、自家製パンチェッタと生ハム」。生ハムのコッパは味噌蔵で24か月熟成させたもの。地元のシードルと。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)前菜は伝統料理の「スフォルマート 黒キャベツと下仁田ネギのスフレ」。パルミジャーノのクリームソースに、2種のビーツと深煎りピーナッツを散らして。

2020年に9年間営んでいた東京・西荻窪「トラットリア29」の立ち退きを余儀なくされると、同時に未曽有のパンデミックが世界を襲います。

けれども、それは「いつかは故郷に帰って店を持ちたい」という夢に向かって足を踏み出すきっかけとなり、場所探しの苦労は、豊富な食材と若き生産者たちに出会える喜びをもたらしました。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)シェフ厳選の群馬県産牛肉の骨つき塊肉を薪火で焼き上げる、自慢のビステッカ。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)どのコースにも必ず肉の付け合わせとして地元野菜で作るサラダを供する。温泉卵をつぶし、実家の納屋にあったという50年前の栃の木製の大きなうどん鉢を使い、お客さまのテーブルでライブ感たっぷりに仕上げる。

そうして生み出された料理は、旬の有機野菜にとどまらず、オリーブオイルなど一部の食材を除いてすべて県内産。それらを自在に用いた料理は斬新に見えて、その実、素材の持ち味を生かすことに重きを置き、シンプルでトラディショナル。

イタリア料理の真髄である、土地の自然の恵みをみずみずしく皿の上に体現しています。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)「赤城牛骨つきサーロインの薪火グリル」には、敷地内にある土田酒造の日本酒と合わせて。

ヴェンティノーヴェ(群馬・川場村)

竹内悠介(たけうち・ゆうすけ)さん&舞(まい)さん
悠介さんは1980年群馬県生まれ。2006年に渡伊。各地のレストランを経て、トスカーナ郊外の精肉店&レストラン 「Antica Macelleria CECCHINI」で肉のすべてを学ぶ。帰国後、アクセサリー作家としても活躍する妻の舞さんと東京・西荻窪に「トラットリア29」を開店。20年に群馬県川場村に拠点を移し、瓶詰販売を手がけながら、22年に店をオープン。

ヴェンティノーヴェ
群馬県利根郡川場村谷地2593-1(土田酒造敷地内)
営業時間:15時~19時(LO)
月曜・火曜定休
コース1万1500円、1万5000円、1万8500円 1組のみ宿泊可(1室2~4名利用) 1泊1名2食付き3万5500円~
熱源が薪火のため、洋服に薪の香りがつくことも。洗濯可能な装いでの訪問がおすすめ。ウェブサイトのみでの完全予約制
https://www.29ventinove.com/
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/瀬川 慧 ※本特集でご紹介するレストランの料金には、別途サービス料がかかる場合がございます。予めご了承ください。
『家庭画報』2023年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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