レシピ

こっくりとしたみたらし味に、もちもちの食感。揚げたてをほお張りたい生麩のおやつ

プロよりおいしく作れる 野菜料理の“ちょっとしたコツ”365 身近な野菜で、プロよりおいしい野菜料理を作ってみませんか? 銀座の日本料理店「六雁(むつかり)」の店主・榎園豊治(えのきぞの・とよはる)さんに、家庭だからこそ実践できる“ちょっとしたコツ”を毎日教わります。一覧はこちら>>

生麩のみたらし

生麩のみたらし

今日は秋分の日ですが、秋分と秋分の日とは違うことをご存じでしょうか。秋分は春分、夏至、冬至などと同様に、1年を24等分した暦である二十四節気の一つです。二十四節気では秋分の日を始まりとした約15日間が秋分です。

一方、秋分の日は国民の祝日に関する法律によって制定され、「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ」ことを主旨としています。もとは歴代天皇・皇后、皇族を祀る「秋季皇霊祭」を行う祭日であったことに由来しますが、1948年(昭和23)に祝日となりました。秋分の日は例年9月23日頃ですが、年によって変わり、前年の2月1日の官報に国立天文台の観測に基づく「暦要項」が掲載され、翌年の「秋分の日」が決定されます。秋分の日を境に昼は短く、夜は長くなっていき、「暑さ寒さも彼岸まで」というように、夏の暑さも彼岸を過ぎれば落ち着きます。

秋分の日の今日、秋らしい温かい甘味を作ってみませんか。この連載で甘味、菓子を紹介するのも、「水羊羹、ココナッツ水羊羹」「葛切り」に続き、今回で3回目になります。今日の「生麩のみたらし」は、料理人だから思いつく菓子です。

生麩のみたらし

生麩はスーパーマーケットなどでも、多くの種類が売られています。冷凍も可能なのでまとめて買って小分けして使うのもよいでしょう。生麩を上手に使ってお店では買えない、できたて最高の野菜料理(甘味)を楽しみましょう。

ちょっとしたコツ

・「生麩のみたらし」は、野菜料理をおいしくする7要素中6要素を取り入れている。

◎旨み ◎塩分 ◎甘み ◎油分 ◎食感 ◎香り 刺激

・生麩の料理はおいしくするために、揚げた後に調理することが多いが、油の温度が低いと餅のように膨らみ、一度膨らんだものは食感も悪くなる。約200℃の高温で一気に表面だけを揚げるのがポイント。

・たまり醤油はメーカーによって塩分濃度に大きな差がある。今回使用したたまり醤油は100ml当たり16.8gの塩分だが、使用する醤油の塩分表示を見て量を替える。


「生麩のみたらし」

生麩のみたらし

【材料(3人分)】
・生麩(かぼちゃ、しそ、ごま、あわ、よもぎなどの中から好みのものを。2×2.5×10cmくらいに切る) 3本

・揚げ油 適量

・たまり醤油(塩分16.8g/100ml) 7g

・砂糖 14g

・きな粉 適量

【作り方】
1.フライパンに油を入れて火にかけ、油温を200℃に上げる。

2.生麩を1本ずつ油に入れて表面だけを一気にきつね色に揚げる。全面が同じように揚がるように生麩を油の中で返しながら揚げる。

3.鍋に砂糖とたまり醤油を入れてよくかき混ぜ、中火にかける。沸いてきたら、焦げないように弱火に落として揚げた生麩を入れ、たれが全面に絡むように箸で返す。

4.たれが絡んだら生麩を取り出し、一口大に切って器に盛り、きな粉を茶こしで少量ふりかける。

私たちプロの料理人の中には、色や見た目を味より重視する者もいます。薄味信仰?なのか、本当は少し濃いめの味にしたほうがおいしいものでも、それは恥と、濃いめの味つけを避けます。また、味を素材にしっかりと含ませることがプロの料理と、無理に味をつけなくてもおいしい素材に味をつけて台無しにしてしまうこともよくあります。何より、皆さまがおいしいと思う味にしてください。人の味の好みは様々です。ご自身・ご家族の好み、体調に合わせた味に調整しましょう。レシピに示す調味料などの分量は一例に過ぎません。注目していただきたいのは素材の組み合わせと料理手順、どんな調味料を使うのかということです。味の加減は是非お好みで。

六雁(むつかり)

榎園豊治さんプロフィール
銀座並木通りにある日本料理店「六雁」初代料理長であり、この連載の筆者でもある榎園豊治さんは、京都、大阪の料亭・割烹で修業を積み、大津大谷「月心寺」の村瀬明道尼に料理の心を学ぶ。その後、多くの日本料理店で料理長を歴任、平成16年に銀座に「六雁」を立ち上げた。野菜を中心としたコース料理に定評がある。

六雁 むつかり

東京都中央区銀座5-5-19
銀座ポニーグループビル6/7F
電話 03-5568-6266
営業時間 (昼)12時~14時 (夜)17時30分~23時 ※土曜日のみ17時~
(営業時間は変更になることもあります。事前に店舗にご確認ください)
URL:http://www.mutsukari.com

六雁 むつかり 料理長、秋山能久(あきやま・よしひさ)さん。連載でご紹介する料理を手がけてくださる、現料理長・秋山能久(あきやま・よしひさ)さん。

文/榎園豊治 撮影/大見謝星斗

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

1月号 12月1日発売

日本の絶景 神社巡り

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading