〔特集〕冬の祭典、応援企画 五輪代表選手から四大陸選手権派遣、現役引退の選手まで 「銀盤(フィギュアスケート)こそ我が人生」
日本人スケーターたちが躍動する姿が印象的だった、ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート。2026年2月18日に行われた女子シングルのショートプログラム(SP)では、17歳の中井亜美選手が78.71点で1位、77.23点で坂本花織選手が2位、アメリカのアリサ・リウ選手が76.59点で3位。4位には千葉百音選手(20歳)が入る好発進で、「日本人3人で表彰台を独占か?」と盛り上がりを見せたが、12月のグランプリファイナルで1位となったアリサ・リウ選手が、フリースケーティング(FS)でエアリーなスケーティングを披露して優勝。SPの、10位までの間に70点以上が9人というハイレベルな戦いは、FSでも心を打つ演技が続出の見応えある大会となった。
今回、全世界のフィギュアスケートファンがその存在を記憶した新星が、銅メダルに輝いた中井亜美選手。初出場ながら、「今までで一番楽しい大会だった」と断言。憧れの浅田真央さんが代名詞としたトリプルアクセルを、SPでもFSでも完璧に決めた。FSではほかのジャンプに少しミスがあったものの、引きずらずにまとめきれるハートの強さで、日本最年少記録の「五輪メダリスト」となった。
千葉百音選手は惜しくも4位。涙が止まらず、アンバー・グレン選手(アメリカ)や坂本選手に抱きしめられていたが、スピンやステップの美しさは胸を張っていい。この先、伸び代しかないのだから。今後、切磋琢磨していくであろう若手スケーターたちから、目が離せない。
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2026年2月6日から行われていたミラノ・コルティナ冬季五輪。今季の戦績や全日本選手権での活躍を踏まえ、2025年12月21日、写真(2枚目)の代表選手たちが選出された。メダルが期待される女子シングルの坂本花織選手、男子シングルの鍵山優真選手、ペアの三浦璃来&木原龍一組ほか、銀盤に真摯に向き合う代表選手たちを中心にご紹介。お茶の間からエールを送ろう。
千葉百音選手・中井亜美選手
「皆、本当に恐るべき存在で、全日本選手権のFS前は緊張のあまり泣けてきました」。坂本花織選手にこういわしめたのが、10代後半~20歳前後の女子選手たち。
ミラノ・コルティナ五輪代表の17歳・中井亜美選手、20歳の千葉百音選手や、生まれ月による年齢制限のため今回の五輪には出場できないが、世界ジュニア選手権3連覇、ジュニアGPF4連覇と同世代向かうところ敵なしの17歳・島田麻央選手など、今後の女子シングル界をリードするであろう逸材たちが台頭してきている。
ジュニア時代から3A(トリプルアクセル)にも果敢に挑む度胸と、ジャンプミスを修正できる冷静さが中井選手の魅力だ。スケーティングスキルの向上でジャンプの安定感も増し、3Aの成功率も高まった。GPFで総合5位となり涙をこぼした千葉選手だが、全日本選手権ではプレッシャーに打ち勝ち3位を獲得。その経験は今後強みになってくるはず。女子3人、五輪でドラマを起こす可能性は十分にある。
千葉百音選手
端正な表現力とスケーティングスキルが魅力
2005年5月1日宮城県生まれ。2023年5月木下アカデミーに移籍、濱田美栄コーチに師事。23/24シーズン、シニア転向。25/26シーズンGPS(グランプリシリーズ)では2勝。全日本選手権3位。
ジュニア時代からスピンの正確性や表現力に定評がある。代表選考の全日本選手権では気迫に満ちた演技を披露。SP 「Last Dance」より。

緊張高まるFSは濱田美栄コーチから「自分のスケートを信じて」と送り出された。
中井亜美選手
浅田真央さんに憧れて体得したトリプルアクセルが武器
2008年4月27日新潟県生まれ。2021年千葉県船橋市のMFアカデミーに練習拠点を移し、中庭健介コーチに師事。シニアに転向した25/26シーズンから躍動し、GPF2位、全日本選手権4位。
全日本選手権のSP 「La Strada」では美しい3Aを披露。GPFは浅田真央さんが見守る前で3Aを成功させた。国際大会での3A初成功は、21/22シーズンのプランタン杯ジュニアクラス初優勝時。

中庭健介コーチと。
(次回へ続く。
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