〔特集〕今をときめく人のお正月きもの 今をときめく御三方が、お正月ならではのきもの姿でご登場。2026年の顔、大河ドラマ『豊臣兄弟!』主演の
仲野太賀さん、新たな挑戦を続ける
堀田真由さん、世界陸上で話題の中島佑気ジョセフ選手。魅力満載の晴れ姿とインタビューをお届けします。
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中島佑気ジョセフ(陸上競技選手)
「世界陸上の6位入賞を母は『誇りに思う』といってくれました」

「お祭りで甚兵衛を着ることはありますが、本格的なきものは初めて。嬉しいです」。そう声を弾ませた中島佑気ジョセフ選手は、「東京2025世界陸上」の男子400メートルで6位入賞を果たした注目の陸上競技選手。192センチの恵まれた体軀で力走し、驚異的ともいえるラストスパートで満員の観衆を沸かせました。
400メートルは陸上競技で最もきついともいわれる種目。「ラスト100メートルは本当にきついですし、走り終えてからも30分ぐらいは立てないほど苦しい。それがわかっていても走るためには、自分に厳しくなければなりません。人間的に成長できる競技だと感じています」。
ストイックに積み重ねてきた努力は、家族や友達も見守った自国開催の大舞台で結実。「母は『誇りに思う』といってくれました」という言葉に喜びと優しさが滲み出ていました。
「知らない土地を旅して自分の感性を磨き、人生の幅を広げたい」

そんな中島選手は大の日本文化好き。一人暮らしをしているマンションに畳を敷いて文机を置き、掛け軸をかけているというから筋金入りです。
また、無類の読書好きで、「物事を吟味して本質を見抜く力は、国内外の名著を読むことで養われたと思います」と話します。一人旅も中島選手にとって大切な成長の機会。「世界陸上の前は台湾の阿里山へ行きました。知らない土地で自分の感性を磨き、人生の幅を広げていきたいです」。
きものに合わせて、髪もいつもとは違うスタイルに挑戦した中島選手。鏡を見て「新鮮です」と満足そう。慣れない和装でも、鍛えた体幹と抜群の集中力で次々にポーズを決めてくれました。錫(すず)色地の吉野格子のきものに青鈍(あおにび)色の羽織、仙台平の袴を合わせたセミフォーマルな装いは、目上の方にご挨拶に伺うときなどにもふさわしいもの。薄小豆色の羽織紐を合わせることで、フォーマル感を少しだけ外した今どきのお洒落さも演出しました。
高い向上心と思慮深さが伝わる話を、気負いなく穏やかに語っていた中島選手が、とびきりの笑顔を見せたのは猫の話題になったときでした。「完全な猫派です。今は遠征が多くて飼えませんが、実家では『ボルト』という白猫を飼っていました。猫と一緒にいるときが一番癒やされますね」。
アスリートとしても、人としても魅力溢れる23歳。年男イヤーのさらなる活躍に期待が高まります。
中島佑気ジョセフ(なかじま・ゆうき・じょせふ)2002年東京都生まれ。小学6年生で走る楽しさに目覚め、大学時代に才能を開花。東京2025世界陸上では男子400メートルと男子4×400メートルリレーに出場。男子400メートルは予選で日本記録を更新し(44秒44)、6位入賞。最近感動した本は山崎豊子の『不毛地帯』。富士通陸上競技部所属。
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