「日本のバレーボールが、これからもどんどん成長して注目されるように。僕なりに何か行動を起こしたかった」西田有志
ブルゾン47万5200円 Tシャツ28万4900円 パンツ22万7700円/すべてザ・ロウ(ザ・ロウ・ジャパン)時計291万5000円/ウブロ(LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ)
大阪ブルテオンに所属し、「歴代最強」と称されるバレーボール男子日本代表としても活躍する西田有志選手。一見クールな雰囲気を漂わせながら、まるでスポーツ少年がそのまま大きくなったかのように、バレーボールへの思いを熱く語ってくれました。
「バレーボールの魅力はいろいろありますが、なかでも面白いのは突出したヒーローが一人勝ちするのではなく、チームプレーのスポーツだというところ。一緒にプレーする仲間がどんなボールが欲しいのか、チームの流れをどう作っていきたいのかを考え、嚙み合ったときに最高の喜びや面白さを感じます。そのためには人間関係が非常に大切で、日頃からお互いにわかり合い、足並みを揃えることを意識していますし、そうすることで自分自身も成長できると思っています」
現在所属する大阪ブルテオンにて。((c)OSAKA BLUTEON)
今でこそ東京、パリと二度のオリンピックに続けて出場し、日本男子バレーボールの人気も高まっていますが、西田選手がVリーグ(日本バレーボールリーグ。現SVリーグ)に入った当初は、世間からの注目度の低さを感じていたそう。
高い跳躍、サーブやスパイクで頭角を現し、コートの中でも外でも存在感を示す西田選手。2024パリオリンピックでも物怖じしない度胸のよさでチームを盛り上げた。(写真:松尾/アフロスポーツ)
そこで愛するバレーボールの魅力をより知ってもらうには?と考えた結果、選手の中で先陣を切って始めたのがユーチューブ『西田有志チャンネル』でした。
「コロナ禍の2020年にスタートし、現在はチャンネル登録者数50万人を突破。多くの方に試合へ足を運んでいただくきっかけになりました。本当にありがたい! ユーチューブは多くの方にバレーボールに興味を持っていただくのに、ちょうどよいツールだったんです。登録者数や収益増ではなく、とにかく認知されることを目指しました。おかげで最近は試合を見に来てくださるファンも増え、自分の中でも『自分がやってきたことは間違いでなかったんだな』と思えるようになりました。
今後もバレーボールを主体に、ゲストをお呼びしたり、夫婦対決をしたり、面白い企画を考えたいです。やっぱり行動で示し、伝えたいことをきちんと“言語化”することは大切。興味を持ってもらうためには言葉は非常に重要なので、僕はけっこう喋ります。そういうの苦じゃないんですよ(笑)」
サーブにアタック、ブロックもこなす大きな手のひらにしっかり刻まれたマメは、長年バレーボールと戦ってきた証。
そんな西田選手に日本男子バレーの見どころを伺ってみると
「男女ともに日本バレーのディフェンスは世界トップレベル。日本は今まで身長が低いとか小柄だとか言われてきて、世界の中で戦える道をディフェンスに見出しました。だから取り組んでいる時間がどこよりも長いし、非常に強い。高さやパワーより、常に技術に磨きをかけているのが日本バレーの一番の特徴です。
僕はイタリアのチームにも1年在籍していましたが、あちらは何よりもパワーと高さ。もちろん負けない自信はありましたが、そこに合わせていくと、だんだん自分でなくなるような気がして、1年間もったいなかったと後悔もしましたが勉強にはなりました。
僕は直感で試し、失敗したら次を考え、試行錯誤して進んでいくタイプ。なぜダメなのか、どうしたら克服できるのか、努力の仕方もいっぱいあると思うので、自分に合ったものを常に選び成長し続けたい。そしてこれからもバレーボールを盛り上げていきたいですね」。
イタリア・セリエAのヴィボ・ヴァレンツィアでも活躍。(写真:Italy Photo Press/アフロ)