空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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瀑布雲(ばくふぐも)
豊かな水が勢いよく流れ落ちる滝は、見ているだけで心まで清々しく満たされるようです。そんな壮大な景勝地でしか出合えない雲をご存じでしょうか。それが「瀑布雲(ばくふぐも)」です。
大きな滝では、水が激しく落下する際、周りの空気も一緒に引きずり下ろされて下降気流が発生します。この引きずり下ろされた空気を補うように、局地的に上昇気流が生まれ、これによって発生する雲を瀑布雲と呼んでいます。ラテン語で滝を意味する「cataracta」とも呼ばれます。上昇気流によって滝の上部に
積雲ができることもあれば、滝の飛沫が上昇気流により舞い上がって
層雲ができることもあります。
カナダとアメリカの国境にあるナイアガラの滝のような巨大な滝だけでなく、日本国内でもダムの放流時などに同じ仕組みで瀑布雲が発生することが知られています。
水と空気のダイナミックな動きが生み出す瀑布雲は、まさにその場所だからこそ出合える自然の芸術です。滝やダムを訪れる機会があれば、勢いよく上がる水しぶきとともに、その上に立ち上る特別な雲の姿もぜひ探してみてください。
写真/三橋さゆり
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/三上 萌々 Momo Mikami気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。
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Instagram●参考文献/『雲の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)