空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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転倒ます型雨量計/感雨器
天気予報では「何ミリの雨」という表現がよく使われます。全国各地にあるアメダスでは、実際にこの降水量を無人で観測しているのですが、いったいどうやって測っているのでしょうか。
気象庁では「転倒ます型雨量計」というものを使っています。三角形の2つのますが左右に組み合わせられた「転倒ます」に雨水が流れ込むと、片方のますに水がたまっていき、やがて一杯になるとその重みでシーソーのようにカタンと倒れます。すると今度は反対のますに水がたまり、またその重みで倒れ⋯⋯ということを繰り返します。ますには0.5ミリ分の水がたまるようになっていて、1回倒れれば0.5ミリ、2回倒れれば1ミリと、自動で観測をしています。
この観測方法を採っている現在は、降水量は0.5ミリ単位です。小雨の場合はますが倒れるまでに至らないこともあり、観測データ上は「0.0ミリ」と記録されても、実際には雨が降っていることがあります。その場合も「感雨器」という別の機器が、雨が降っているか否かを観測してくれています。一方で、雨が強く降っているときには、雨水がたまるスピードも速くなり、ますは短い間隔で転倒して雨量を刻んでいきます。
数字で表される降水量は、全国のアメダスで実際に雨水を受け止めて、「カタン」を数えて観測されています。気象情報を見るときは「何ミリの雨なのか」にも意識を向けてみてください。
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写真/荒木健太郎
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/前田 智宏 Tomohiro Maeda気象キャスター・気象予報士・防災士。福井放送アナウンサーを経て、大阪・MBS「よんチャンTV」などテレビ・ラジオで気象解説を担当。京都大学防災研究所で防災気象情報に関する研究に従事し、博士後期課程在学中。
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Instagram●参考文献:気象庁『地上気象観測』URL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/chijyou/surf.html、仙台管区気象台『5.降水量を測るための器械』URL:https://www.data.jma.go.jp/sendai/knowledge/sokki/detail_sokki5.html