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【特別対談:後編】江原啓之さん+鶴田光敏さん 喜怒哀楽を通じてこそ、たましいは成熟していく

2026.10.02

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[特別対談]江原啓之さん(スピリチュアリスト)+鶴田光敏さん(小児科・東洋医学専門医)この世でもあの世でも幸せに生きるために 人は死んだらどこへ行くのか? 本誌2024年5月号の特集「死んだらどうなる?」は、死後の世界を見据えて今世をしっかり生きるうえでの指針になったと大きな反響を呼びました。第2弾の今回、案内人である小児科医・鶴田光敏さんの対談相手として登場くださったのは、日本のスピリチュアリズムの第一人者、江原啓之さん。お二人が紡いだ金言の数々は、今世でも来世でも幸せに生きるうえで、きっと支えになるはずです。・前回の記事はこちら→

喜怒哀楽の学びを重ね、たましいを向上させる

江原 愛と感謝が、今の私のすべての行動の原動力なんです。自分自身の活動も大切なので、協会からはしばらく離れていた時期もあったのですが、師匠の寺坂先生から「日本心霊科学協会を守っていかなければいけない」と諭されていたことを思い出し、恩返しをするべく戻ってまいりました。私もここで育てていただきましたし、公益財団法人という日本に一つしかない心霊研究の金字塔を守らなければという重要性、寺坂先生の言葉の意味を深く嚙み締めています。

鶴田 寺坂先生は江原さんのことを「あの子は役に立つ子だから」と、誇らしそうに話されていましたからね。スピリチュアルがブームとなり、関心を寄せる方が多いのは喜ばしいことですが、玉石混合の今、本物の教えと学びのある協会が果たすべき役割は大きいと思います。

江原 そのとおりですね。ここには、本質を見極めるための学びがあります。


鶴田 耳に心地いい言葉に流されず、本質を見極めるのは重要なことですね。

江原 はい。例えばですが、生き悩んでいる人に対して、「あなたはあなたのままでいいから」と一見優しい言葉をかけるスピリチュアリストを名乗る方々がいます。でも、それはスピリチュアリズムの真理からしたら、大きな間違いですよね? 私たちがこの世に生まれてきた理由は、現世で喜怒哀楽の学びを重ね、少しでもたましいを成長させて、故郷である霊的世界に戻っていくためですから。

鶴田 たましいの成長が人生の意味なのだから、このままでいいはずがない。

江原 そうなのです。人生はたましいの旅ですから、さまざまな経験と感動で磨いていく必要があります。ここで重要なのは、現世で喜怒哀楽すべてを経験しなければならないこと。怒りや哀しみに見舞われたとしたら、それは自らが「つまずかされる」ことで反省し、気づきを得るための学びなのです。守護霊はいつも見守っていて、ときにサインを送ることもありますが、手は出しません。ご利益の神様ではないですから(苦笑)。お母さんがいつも手助けをしていたら、子どもは成長できませんよね。転ばせたほうがいい場合もある。それと同じで、避けることなく体験した出来事や試練を通して人のために役立つ成果を残してこそ、たましいは少しずつ成熟していくのです。

鶴田 今の苦しみだけにとらわれず、あの世のためにこの世をよりよく生きることが大切ですね。死後の世界があることを理解していれば、前向きに、利他的に生きていく助けになるでしょうから。

江原 おっしゃるように、今回の人生は長い命の歴史の中の一片だというたましいの視点を持ち、スピリチュアリズムを深く理解できるといいですね。ただ、病気や思わぬ事故などで愛する存在を失ったとき、どうにも寂しさは拭えないはず……。寂しくて当然です。でも、スピリチュアリズム的な考えでは、たましいはあの世で生きている。美輪明宏さんが亡くなられて、皆さんから「悲しいですね」といわれるのですが、私は「悲しくはないですよ。寂しいけれど」と答えています。必ず向こうで会えますから。ですから、大切なお子さんに先立たれた親御さんには「あの世で会ったとき『あなたが亡くなってから、お父さんとお母さんはこんなふうに頑張ってきたんだよ』と胸を張れるように、多くの経験をしてお土産話をたくさん作ってください。お子さんが心配しないように『さすがお父さん、お母さん!』といわれる生き方をしないとね」とお話ししています。

鶴田 また会えますからね。でも、現世の生き方次第で死後に行く場所が変わるので、あの世で再会したい方たちと会うためにも、お釈迦様が戒められていた「貪(とん)(むさぼり、執着)・瞋(じん)(怒り、憎しみの心)・痴(ち)(無知、妄信)」の三毒に侵されないよう生き切りましょう。

江原 足もとを見つめて生き切ることですよね。私は還暦を過ぎたあたりから、「たとえ今日が最後の日でも悔いはない」と思えるようになってきました。私たちは誰しも今世で、いつ最後の日を迎えるかを知りません。だからこそ、一日一日を丁寧に生きることが大切です。この世の幕を降ろすとき、問いかけるのは「自分は死を迎えるに足る人生を歩んできたか? 人の役に立つ生き方をしてこられただろうか?」という点だけ。霊界の導きにより、私は多くの師や導き手に恵まれました。今世、心霊研究の第一人者としてのお役目をまっとうすることで、「利他愛」を胸に恩返しをしていきたいと思っています。皆さんも、利他の心をどうぞお忘れなく。

江原さんおすすめ。たましいの指南書3冊

江原さんおすすめ。たましいの指南書3冊1)三浦清宏『イギリスの霧の中へ心霊体験紀行』(祥伝社黄金文庫)
イギリス留学時にも持参した芥川賞作家で心霊研究者の三浦清宏先生の著書。心霊に対するイギリス人の理性的な視点が興味深いです。

2)澤田美喜『母と子の絆──エリザベス・サンダース・ホームの三十年』(絶版)
岩崎彌太郎を祖父に持つ澤田美喜さんは第二次世界大戦後、混血孤児のために尽力。難問山積も信仰の力で生きる意味を見出しました。

3)金子みすゞ『金子みすず童謡集わたしと小鳥とすずと』(フレーベル館)
優しさ溢れる金子みすゞの詩が大好き。『すずめのかあさん』からは単純な善悪ではなく異なる立場の痛みを理解する大切さを学びました。

鶴田さんおすすめ。たましいの指南書6冊

鶴田さんおすすめ。たましいの指南書6冊1)江原啓之『霊学』(国書刊行会)
霊媒生活35年を超えた江原さん渾身の一冊は、霊媒活動と心霊研究の集大成。まさに、スピリチュアリズムの教科書です。

2)デボラ・ブラム 鈴木 恵(訳)
『幽霊を捕まえようとした科学者たち』(文春文庫)

江原さんが留学していたSPR初期の科学者たちが真剣に心霊研究に取り組む様子が胸を打ちます。

3)エベン・アレグザンダー 白川貴子(訳)
『プルーフ・オブ・ヘヴン』(ハヤカワ文庫NF)

ハーバード・メディカル・スクールで脳神経外科の研究と治療に携わった医師が自らの臨死体験を綴った書。

4)佐藤愛子『私の遺言』(新潮文庫)
2026年4月29日、102歳で天に戻られた作家・佐藤愛子先生の、さまざまな霊体験の記録をまとめた一冊。

5)江原啓之『江原啓之のよく生きて死ぬための本』(徳間書店)
江原さんが霊学の歴史を詳細に分かりやすく綴っている本。背景や変遷を知りたい方に学びが多いはずです。

6)中川昌蔵[著]鶴田光敏[監修]
『死んだらどうなる?』(世界文化社)

中川昌蔵先生の講演テープを編集、監修した新著。死後への不安は軽くなり、死んだ後にも役に立つはず。目次:「死」とはなにか、魂は流転する、本当の「神」とは、大自然の法則、浮浪霊・憑依霊・地縛霊、滞在意識と波動、守護霊と指導霊
鶴田光敏 Mitsutoshi Tsuruta
1954年愛知県生まれ。小児科・東洋医学専門医。つるた医院院長。2026年8月、公益財団法人日本心霊科学協会理事長に就任。漢方薬にも通じており、東西両医学の観点で診療を行っている。究極の師と仰ぐ中川昌蔵さんの教えを広め、残すことを使命としている。『来世をどう生きるか』『幸福への波動』(ともに文化創作出版)、『死んだらどうなる?』(世界文化社)など。

江原啓之 Hiroyuki Ehara
1964年東京都生まれ。スピリチュアリスト、心霊研究家、オペラ歌手。一般財団法人日本スピリチュアリズム協会代表理事。公益財団法人日本心霊科学協会常務理事。吉備国際大学客員教授。1989年スピリチュアリズム研究所を設立。『霊学』(国書刊行会)、『人はなぜ生まれいかに生きるのか』(ハート出版)など著作は100冊を超す。
・この特集の記事一覧はこちら>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2026年10月号

家庭画報 2026年10月号

撮影/猪俣晃一朗(人物) 本誌・大見謝星斗(書籍) 構成・取材・文/小松庸子 撮影協力/日本心霊科学協会

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