カルチャー&ホビー

ダブルレインボーが見えたときにはぜひ注目。虹と虹の間の暗い帯

2026.09.14

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

アレキサンダーの暗帯(あんたい)

空にかかる美しい虹。その虹が二重になったダブルレインボーに出合えると、誰かにシェアしたくなるほど胸が高鳴ります。つい光の帯に注目してしまいますが、二重の虹とともに注目してほしい部分があるのです。

虹は太陽と反対側の空で雨が降っているときに現れ、雨粒が太陽の光を屈折・反射することで赤から紫の光に分けられています。ダブルレインボーの内側の虹は主虹(しゅこう)、外側の虹は副虹(ふくこう)といい、主虹と副虹の間の空は周囲より少し暗くなっています。この暗い部分の名前は「アレキサンダーの暗帯」と呼ばれます。その名前は古代ギリシャの哲学者・アレクサンドロスが初めて記述したことに由来しており、古くから存在を知られていました。アレキサンダーの暗帯に存在する雨粒にも太陽光が入っていますが、暗帯の雨粒で屈折・反射した光は、虹を見ている人の上や下を通るため、見ている人に直接は届きません。このため、光が集まって明るく見える主虹の内側や副虹の外側と比べて、空本来の色になっている暗帯は暗く見えるのです。

ダブルレインボーが空にかかったら、2000年以上前の哲学者と同じ空を見るチャンスです。雨上がりには明るい虹と一緒に、暗帯にも注目してみてください。


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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/津田 紗矢佳 Sayaka Tsuda
気象翻訳者・気象予報士・防災士。天気や防災をわかりやすく伝える“気象の翻訳者”として活動中。テレビ朝日「スーパーJチャンネル」など出演。絵本『大あらしだ!ハリケーンがやってくる』(福音館書店)の翻訳を担当。XInstagram

●参考文献/『もっとすごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/津田紗矢佳 協力/三上萌々、太田絢子、佐々木恭子、前田智宏

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