空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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笠雲(かさぐも)/旗雲(はたぐも)
8月11日は山の日です。山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝することを目的に制定されました。山にまつわる天気の話は数多くありますが、今回は山で見られる特徴的な雲をご紹介します。
山が笠をかぶったように見える雲があり、これを「笠雲(かさぐも)」と言います。この雲は、山を越える大気の流れで発生します。空気が山の斜面に沿って上昇するところでは雲が生まれ、下降するところでは雲が蒸発して消えるので、ちょうど山頂付近にだけ雲ができるというわけです。
また、山に強い風が吹きつけるときには、山の風下側で旗がたなびくような見た目の「旗雲(はたぐも)」が現れることがあります。旗雲のできるしくみは、完全には解明されていません。山にぶつかった風が二手に分かれ、山の風下側でぶつかることで空気が上昇して雲ができるという説明や、風下側での気圧低下に伴って発生した斜面に沿った上昇気流によって雲ができるという解釈がなされています。
笠雲と旗雲は、富士山のような独立峰に現れやすいです。お住まいの近くの山でも、面白い形の雲を見られるかもしれません。
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写真/池宮城サキ
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/津田 紗矢佳 Sayaka Tsuda気象翻訳者・気象予報士・防災士。天気や防災をわかりやすく伝える“気象の翻訳者”として活動中。テレビ朝日「スーパーJチャンネル」などに出演。絵本『大あらしだ!ハリケーンがやってくる』(福音館書店)の翻訳を担当。
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Instagram●参考文献/『雲の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、内閣府『国民の祝日について』URL:https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html、筑波大学『富士山周辺に発生する特徴的な雲の発生頻度や条件を科学的に解明』日下博幸 URL:https://www.tsukuba.ac.jp/journal/pdf/p20251125141500.pdf、American Meteorological Society『banner cloud』URL:https://glossary.ametsoc.org/wiki/banner-cloud/