空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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飛行機から見るビーナスベルト
日の出の時間に飛行機に乗っていると、太陽が昇る様子をつい眺めてしまいます。地上よりはるかに高い位置から拝む太陽の光はまさに特別です。しかし、太陽と反対側の空にも見逃したくない美しい空が広がっているのです。
日の出前や日の入り後に、太陽と反対側の空で見られるのが「
地球影(ちきゅうえい)」と「ビーナスベルト」です。地球影は、地球の影が空に映し出されたもので、地平線のすぐ上に帯状に現れます。そして、地球影の上に出現する美しいピンク色の帯がビーナスベルトです。ビーナスベルトのピンク色は、太陽光が大気中の長い距離を進むなかで、朝焼けや夕焼けと同じように赤色の光だけが残り、この赤色が太陽と反対側の高い空で散乱した青い光と混ざり合うことで生まれると考えられています。
夕焼けが赤い理由について読む>>飛行機でビーナスベルトに出合うための座席選びのコツは、太陽と反対側の窓側の席を予約することです。航空会社によっては飛行機の路線図を提供しています。その路線図を確認しながら、日の出の時間帯は西側、日の入りの時間は東側の窓側座席を予約しましょう。出合える時間は日の入り前と日の入り後の、それぞれ数分から20分程度です。
飛行機からは、建物や山などに視界をさえぎられることなく、ビーナスベルトを目いっぱい味わうことができます。ぜひ次回の搭乗の際は窓側の席を予約してみてください。
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日の出前と日没後に見られる美しい空。地球の影とピンク色の帯「ビーナスベルト」
写真/荒木健太郎
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/津田 紗矢佳 Sayaka Tsuda気象翻訳者・気象予報士・防災士。天気や防災をわかりやすく伝える“気象の翻訳者”として活動中。テレビ朝日「スーパーJチャンネル」などに出演。絵本『大あらしだ!ハリケーンがやってくる』(福音館書店)の翻訳を担当。
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Instagram●参考文献/『世界でいちばん素敵な雲の教室』荒木健太郎著(三才ブックス)、BBC Sky at Night Magazine『How to see the Belt of Venus』Katrin Raynor URL:https://www.skyatnightmagazine.com/advice/belt-of-venus