空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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月と潮の満ち引き
広島県の観光名所である宮島では、海面の水位(潮位)の上下によって、嚴島神社や大鳥居の見え方が大きく変わります。潮位が高いと海に浮かんでいるように見え、潮位が低いと歩いて近くまで行くこともできます。このような潮の満ち引きは、実は、遠く離れた月の引力によって引き起こされているのです。
海面は、約半日の周期でゆっくりと上下に変化する「潮汐(ちょうせき)」を繰り返しています。地球と周回する月が接近したとき、ある地点の海水は月の引力によって少し持ち上げられます。また、月が地球の裏側にあり引力が最も弱い場合も、地球が公転することで生じる慣性によって、海水が少し持ち上げられます。このようにして潮位が最も高くなるところは「満潮」、反対に最も低いところが「干潮」となります。地球は1日に1回自転するため、多くの場所では1日に2回ずつ満潮と干潮を迎えることになります。
海辺の景色が刻々と変わる背景には、地球と月の壮大な関係があります。国立天文台によると、2026年7月の満月は、29日。7月の満月は「バックムーン」と呼ばれ、バック=雄鹿の新しい角が生えてくる時期のため、「雄鹿月(おじかづき)」とも呼ばれることがあります。夜空に浮かぶ満月を見ながら、海との関係性にも思いをはせてみてはいかがでしょうか。
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監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/三上 萌々 Momo Mikami気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。
Instagram●参考文献/国立天文台『今年のこよみ(カレンダー)』URL:https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/cande/cal/、気象庁『潮汐の仕組み』URL:https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/knowledge/tide/choseki.html