空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
連載一覧はこちら>>
熱中症のサイン
厳しい暑さの中、気をつけたいのが熱中症です。自分や周りの人を守るためにも、症状が重くなる前に熱中症のサインを見逃さず、すぐに応急処置を行うことが大切です。
そもそもどうして熱中症が起こるのでしょうか。人間の身体は、体温が上がっても汗などで外へ熱が逃げて、自然と体温調節が行われる仕組みになっています。しかし、高温多湿な環境、激しい運動や労働などによって、体温の上昇と調整機能のバランスが崩れてしまうことがあります。すると、身体にどんどん熱が溜まってしまい熱中症の症状が現れます。早めに対処しないと重篤な後遺症が残ったり、最悪の場合、命を落としたりすることもあるのです。
熱中症を疑う症状として、軽症ではめまいや立ちくらみ、筋肉痛、手足のしびれがあり、涼しい場所で身体を冷やすことと水分補給が必要です。冷やすときは首や脇の下、太ももの付け根など太い血管がある場所が効果的です。中等症になると、頭痛や吐き気、嘔吐などが見られるため、医療機関を受診しましょう。さらに重症では、異常な高体温や発汗、逆に全く汗が出なくなる、呼びかけに応じなくなるなどが起こり、すぐに救急搬送が必要です。
熱中症は、老若男女問わず、誰にでも起こり得ます。熱中症を疑う症状が見られた場合には、状況を判断して直ちに応急処置を行わないと命を左右する場合もあります。事前に症状と対策を把握し、何かあったらすぐに行動できるよう準備しておきましょう。
●関連記事を読む
・
「酷暑日」は最高気温40度以上の日。危険な暑さに警戒を・
猛暑から自分と家族、ペットを守る。今日からできる「適切な暑さ対策」とは・
暑さに負けないために。年代別に改めて知っておきたい危険性と熱中症対策・
気温だけでは安全かどうか分からない。熱中症対策は「暑さ指数」がカギ
写真/荒木健太郎
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
X・
Instagram・
YouTube文/三上 萌々 Momo Mikami気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。
Instagram●参考文献/『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、環境省熱中症予防情報サイト『熱中症対策関連情報』URL:https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php