連載「心をほどく、和の調べ」 7月は「龍笛(りゅうてき)」
選=日本和楽器普及協会
文=中村香奈子(龍笛奏者)龍笛は、シルクロードを通じ日本に伝来した、唐楽の器楽合奏で用いられる竹製の楽器です。
飛翔する龍の声を聴いた古人が、もう一度その声を聴きたいと願い、製作したと伝えられます。笛は古より広く好まれた楽器ですが、こと雅楽の横笛は天皇や貴族にも愛好されました。龍笛の息遣いは、丹田に息を籠めて(鎮めて)ゆきます。
管いっぱいに息が満ちたときに、自ずと鳴ってくる音が肝要とされます。筆者ははじめ、恩師に「龍笛の音色は粗野だ」と教えられました。荒々しく野性的である、と。たしかに師の龍笛は、龍神の咆哮、輝き、煌めきのようでした。岩場に注ぎ込む風のように、脈々と伝えられた歌(唱歌)とともに風を送る。すると、風は飛翔潜伏し龍のように空間を彩るのです。
こちらから演奏をお聞きいただけます。https://youtu.be/L_aMWMuezmo舞楽において、主に舞人が登場(登台)または退場する際に奏される「古楽乱声(こがくらんじょう)」。何かを呼び覚ますような響きを宿している。
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