連載「絹糸に託すいのちの輝き」
7月「生命の輝き」
日本刺繡・文=草乃しずか(日本刺繡作家)10年間介護した義母を天国へ送った後、 “生命の輝き”と題したタペストリーを創作しました。インドの曼陀羅のように、空、山、野、海に生きるすべての生命が循環している美を刺繡で描きました。
制作しながら、私の命もいつしか義母のように天の星になることを知りました。4人の子供を育てた私の母は、70代で夫や次男に先立たれ、103歳までひとり暮らしをがんばり、自分らしく生き抜くことの素晴らしさを、娘の私に教えてくれました。
夕焼けに舞う落葉にも感動していた母は、布と語り合いながら、アップリケを創作し続けました。残された母の作品には、母の命が輝いています。私は2人の母から教えられた生命の尊さと輝きを、日常生活の中で大切にしていきたいと思います。

葉がお化粧しているように見える半夏生をオーガンジーにぬいました。大きい葉脈を緑の糸でぬい切りにし、おしろいをつけたように見える部分は、より銀で。花は、濃淡の相良ぬいで控えめにしました。
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