空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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千葉県勝浦市が涼しい理由
焼けつくような厳しい暑さから逃れようと、涼を求めて避暑地へ行くという方も多いのではないでしょうか。避暑地と言えば、都心からは離れた場所のイメージが一般的です。ただ、実は関東地方にも涼しい場所があるのです。
それが、千葉県の勝浦市です。記録が残る1906年以降、一度も35℃以上の「猛暑日」が観測されておらず、30℃を超える真夏日もわずか数日のみとなっています。東京都心と比べ、夏は3℃から5℃近く平均気温が低い地域です。
勝浦が涼しい理由は、海にあります。勝浦沿岸は水深が深く、気圧配置の影響で南西風が持続すると、海深くの冷たい水が海面まで上がる湧昇(ゆうしょう)が起こることがわかっています。湧昇によって海面水温が低下し、海面で冷やされた風が陸地に吹きつけるため、勝浦では気温が上がりにくく、涼しい気候になるのです。
年々、夏の暑さがひどくなっています。意外な場所にある避暑地を調べ、自然が作り出す天然のクーラーで、涼んでみてはいかがでしょうか。
写真/荒木健太郎
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/三上 萌々 Momo Mikami気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。
Instagram●参考文献/千葉県勝浦市公式サイト『涼しい街』URL:https://www.city.katsuura.lg.jp/site/city-promotion/3887.html 、『読み終えた瞬間、空が美しく見える気象のはなし』荒木健太郎著(ダイヤモンド社)