空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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スーパー台風
台風による風水害で、日本でも毎年のように被害が出ています。世界のニュースで見聞きすることのある「スーパー台風」とは、どんな台風なのでしょうか。
台風は、温かい海上で発達した積乱雲が集まった熱帯低気圧のうち、最大風速が17.2メートル毎秒以上になったものを指します。日本では最大風速が54メートル毎秒以上を「猛烈な台風」と定義しています。一方、アメリカでは最大風速67メートル毎秒以上という米軍合同台風警報センターが定めた最も強いレベルに発達した台風がスーパー台風と呼ばれています。
スーパー台風は、フィリピンや台湾などのアジア各地で甚大な被害をもたらしています。2013年にフィリピン中部に上陸したスーパー台風では、多数の死者、行方不明者の原因となる暴風・高潮が発生しました。特に沿岸部では、5~6メートルもの高潮が津波のように押し寄せたとの報告もあります。
一方、過去の台風を調査した研究から、台風の最大風速を観測する位置が北上していることも示されています。さらに、温暖化に伴って台風の強度が増大し、今世紀後半にはスーパー台風が日本本土にも上陸する可能性が指摘されています。
世界の気象ニュースで「スーパー台風」と聞いても他人事のように聞こえるかもしれませんが、全く他人事ではありません。改めて台風への備えを見直し、いっそう強化することを検討してみてはいかがでしょうか。
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写真/NASA
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/三上 萌々 Momo Mikami気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。
Instagram●参考文献/『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、『すごすぎる天気の図鑑 防災の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、消防防災科学センター「消防防災の科学」No.141(2020夏号)『特集 令和元年 台風15号・19号(2)スーパー台風研究の最前線』名古屋大学 宇宙地球環境研究所 教授 坪木和久 URL:https://www.bousaihaku.com/pdf/dptopics/no141_-7p.pdf、国土交通省『台風 30 号(フィリピン)の被害概要について』URL:https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/r-jigyouhyouka/dai04kai/siryou6.pdf