カルチャー&ホビー

晴れた日に道路で見られる水たまりのような「逃げ水」とは

2026.06.08

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

逃げ水

晴れた日の昼頃、まっすぐな道路の先のほうに、水たまりのようなものが見えることがあります。いくら追いかけても追いつけないことから「逃げ水」と呼ばれている現象です。この不思議な現象は、どのような仕組みで起こるのでしょうか。

この現象を紐解くポイントは、大気の密度の違いにあります。晴れた日の昼頃は、太陽に熱せられた道路が、道路表面近くの空気を急激に温め、そのすぐ上の空気との温度差が大きくなります。すると、暖かい空気と相対的に冷たい空気の境目で密度が大きく変化するため、光が屈折して下方に虚像が見えるようになります。遠くの景色が下向きに反転して見える「下位蜃気楼」の仲間の1つです。

また、逃げ水のように大気の密度差によって起こる現象に、陽炎(かげろう)があります。車のエンジンの排熱やロウソクの炎の上がゆらめいて見えたり、アスファルトや砂浜などのすぐ上の景色がゆらめいて見えたりするというものです。


逃げ水や陽炎などの蜃気楼の仲間は、実は身近に存在しています。光の魔法でつくられる虚像を、日常生活の中で探してみてはいかがでしょうか。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/三上 萌々 Momo Mikami
気象予報士・防災士。テレビ高知アナウンサーを経て、現在はフリーアナウンサーとして「TBSNEWS」のニュースキャスターなどを務める。防災・減災のため執筆や講演等に取り組み、全国のJリーグクラブを巡り、サッカーと気候変動について啓発活動を行う。Instagram

●参考文献/『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)、『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/三上萌々 協力/太田絢子、佐々木恭子、鈴木幸花、津田紗矢佳

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