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東京・環状八号線に沿って列をなして並ぶ、「環八雲」の仕組み

2026.06.05

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

環八雲(かんぱちぐも)

夏になると東京都内では、「環八雲(かんぱちぐも)」と呼ばれる少し不思議な雲に出合うことがあります。

環八雲は、都内を走る「環状八号線」という幹線道路付近に沿って並んで現れる、積雲の列のことです。環八雲の発生に深く関わっているのが、海から陸に吹き込む「海風」です。相模湾と東京湾、それぞれから吹き込む海風が、ちょうど環状八号線付近で出合います。二つの風がぶつかり合う場所で雲が発生し、その雲列の一部が環状八号線に沿うように現れ、環八雲を形成するのです。

観察できる可能性が高いのは、高気圧に覆われてよく晴れた夏の日の日中です。特に、世田谷区から練馬区にかけての環状八号線沿いなどで見られることが多く、気象衛星画像でも連なる積雲を確認できます。


晴れた夏の日に積雲が列をなしているのを見かけたら、気象衛星ひまわりでリアルタイムの雲の様子を確認して、その列がどこからどこまで続いているのか調べてみましょう。気象庁のアメダスで風向きや風速をチェックすると、どんな風がその雲の列をつくっているのかが分かることもあります。雲の仕組みを想像しながら空を見上げると、空がより興味深く感じられそうです。

写真/NASA

写真/NASA


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『雲の中では何が起こっているのか』荒木健太郎著(ベレ出版)、『東京環状八号線道路付近の上空に発生する雲(環八雲)の事例解析』甲斐憲次・浦健一・河村武・朴(小野)恵淑著 URL:https://metsoc.jp/tenki/pdf/1995/1995_07_0417.pdf

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/太田絢子、鈴木幸花、津田紗矢佳、三上萌々

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