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「五月晴れ」の由来とは? もともとは5月の澄んだ晴天のことではありません

2026.05.16

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

五月晴れ

「五月晴れ」と聞くと気持ちの良い5月の晴天を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、本来の意味は少し異なります。

「五月晴れ」は元々、旧暦五月、つまり現在の6月から7月にかけての梅雨時期に見られる貴重な晴れ間を指す言葉です。梅雨の合間に訪れる晴天を表した言葉が、現在では新暦5月の穏やかな晴れを表す意味でも使われるようになりました。

新暦5月に見られる晴天は、主に日本付近を通過する移動性高気圧に覆われることで生まれます。この時期は空気が比較的乾いており、視界が良く、抜けるような青空が広がることが多いのが特徴です。


一方、本来の五月晴れである梅雨の晴れ間は、梅雨前線の位置によって空気の質が変わります。前線が北上した際は、南からの湿った空気が流れ込み、日中の気温上昇とともに蒸し暑さを感じることがあります。しかし、前線が南下した際の晴れ間は、オホーツク海高気圧などからの冷たい空気が送り込まれるため、関東などではひんやりと感じられることがあるのも特徴です。

同じ晴れでも、空気の湿り気や雲の様子には季節の違いが表れます。初夏の澄んだ青空を楽しみながら、やがて訪れる梅雨の晴れ間との違いを感じてみてください。

写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/太田 絢子 Ayako Ota
気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー。これまでNHK松山やCBCテレビにて気象解説を務め、防災気象情報や地球温暖化に関する講演・執筆活動も行う。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。2023年10月よりアメリカ・ロサンゼルスに在住。XInstagram

●参考文献/『角川俳句大歳時記 夏』角川学芸出版編集(角川書店)

監修/荒木健太郎 文/太田絢子 協力/佐々木恭子、津田紗矢佳、三上萌々

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