空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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グリーンカーテンの効果
5月8日は「ゴー(5)ヤー(8)」の語呂合わせから「ゴーヤーの日」です。今回はそんなゴーヤーの日にちなみ、暑さ対策という観点からグリーンカーテンの有用性についてご紹介します。
ゴーヤーはビタミンCや食物繊維、カリウムなどを豊富に含み、夏バテ予防にも役立つ野菜として知られています。さらにこの時期は、つるを伸ばして成長する性質を生かし、窓辺に育てる「グリーンカーテン」の準備を始める絶好のタイミングでもあるのです。様々な種類のグリーンカーテンがある中でも、ゴーヤーは丈夫で育てやすく、食べることができる果実がなることも大きなメリットです。
植物で窓の外側を覆うグリーンカーテンには、単なる日よけ以上の遮熱効果があります。窓の外の日差しを葉が遮ることで、室内に入る日射の熱エネルギーを約80パーセントカットできるとされており、実際にグリーンカーテンで遮蔽された部屋は、グリーンカーテンのない部屋に比べて気温が最大2.2℃も低いという調査結果もあります。
緑のカーテンを設置した場合の省エネ効果は、家庭用エアコン約1台分を夏期(7~9月)3か月の間、毎日1時間から1時間半程度稼動させた分に相当するものと推測されています。
ゴーヤーは食卓を彩るだけでなく、夏の住まいを涼しくする自然の力も備えた植物です。今年の夏は、窓辺にグリーンカーテンを育てながら、自然がもたらす涼を感じてみてはいかがでしょうか。
写真/PIXTA
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/太田 絢子 Ayako Ota気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー。これまでNHK松山やCBCテレビにて気象解説を務め、防災気象情報や地球温暖化に関する講演・執筆活動も行う。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。2023年10月よりアメリカ・ロサンゼルスに在住。
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Instagram●参考文献/A-PLAT『九州地方におけるグリーンカーテンの推進』URL:https://adaptation-platform.nies.go.jp/en/db/measures/report_126.html、環境省『グリーンカーテンプロジェクト』URL:https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/green/secret.html、JAグループ『春・夏の旬野菜 ゴーヤー(にがうり)』URL:https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=45&、千葉県『緑のカーテンとは』URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/kouen/toshikouen/curtain/curtain.html、神奈川県『緑のカーテンによる省エネ及びCO2削減効果の試算』佐俣満夫、福田亜佐子(横浜市環境科学研究所)URL:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/3463/kensi2009-5.pdf