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桜前線が終着点へ。しかし、将来的には本州で一斉に開花してしまう可能性も

2026.05.07

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

桜前線の終着

日本列島を彩ってきた桜前線が、いよいよ北の終着点へと到達します。桜前線とは、桜の開花日を結んだ等期日線であり、日本列島を南から北へと進む春の象徴です。気象庁の生物季節観測データ(平年値)をたどると、桜の開花は1月16日の那覇から始まり、約4か月もの時間をかけて5月16日の釧路でその幕を閉じます。

全国で観測されている桜の種類の多くはソメイヨシノですが、沖縄や奄美では早咲きのヒカンザクラが、また北海道では寒さに強いエゾヤマザクラが用いられています。地域ごとの気候に合わせて異なる種類の桜が季節の目印となっているのです。

しかし、近年は地球温暖化の影響が桜の開花にも影響しています。すでに本州の太平洋沿岸や四国、中国地方では、ここ30年で桜の開花が一気に早まっている一方、温暖な九州南部などでは冬の寒さが足りず、桜が目覚める「休眠打破」が遅れるため、開花時期が以前と変わらないという現象も起きています。


研究によれば、2100年には九州から東北南部まで一斉に桜が開花したり、開花しても咲き揃わず満開にならない地域が出てきたりする可能性も指摘されています。

これまで当たり前だと思っていた桜前線がゆっくり北上する情景は、日本の豊かな四季や寒暖差が生み出しています。4か月もの時間をかけて全国から届く桜の便りを、私たちはこれからも守っていきたいものです。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/太田 絢子 Ayako Ota
気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー。これまでNHK松山やCBCテレビにて気象解説を務め、防災気象情報や地球温暖化に関する講演・執筆活動も行う。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。2023年10月よりアメリカ・ロサンゼルスに在住。XInstagram

●参考文献/デコ活『地球温暖化で桜の開花に異変⁉ 日本列島でいっせい開花も?』URL:https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/weather/article06.html、気象庁『2026年のさくらの開花状況』URL:https://www.data.jma.go.jp/sakura/data/sakura_kaika.html

監修/荒木健太郎 文/太田絢子 協力/佐々木恭子、津田紗矢佳、三上萌々

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