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雨が上がった翌朝に注目。辺りを包み込む「放射霧」が生まれる仕組み

2026.05.01

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

放射霧(ほうしゃぎり)

雨上がりの翌朝、地表付近に深く立ち込める霧は「放射霧(ほうしゃぎり)」と呼ばれます。雨上がりは空気中の水蒸気量が多いため、特に霧が発生しやすくなります。辺り一面を真っ白に覆う幻想的な光景は、どのような仕組みで生まれるのでしょうか。

この現象を紐解く鍵は、地面付近の空気が熱を奪われる「放射冷却」にあります。前日に降った雨によって多量の水蒸気が供給され湿った空気は、夜間に雲が消えて晴れわたると、地表面から熱が宇宙空間へ逃げる放射冷却によって次第に冷やされるのです。

空気は、温度が下がるほど含むことのできる水蒸気量が少なくなるという性質があります。そのため空気が冷やされると、それまで気体として存在していた水蒸気が凝結し、水滴となって空気中に漂います。これが放射霧の正体です。


放射霧は内陸の谷や盆地で発生することが多く、風が弱いときにも発生しやすいです。発生直後は視程が100メートル以下になる場合もあり、交通障害の原因となることもありますが、日が昇り地表付近が温められると、霧は次第に解消に向かいます。霧が晴れていく間、刻々と変わる空の表情をじっくりと観察してみませんか。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/太田 絢子 Ayako Ota
気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー。これまでNHK松山やCBCテレビにて気象解説を務め、防災気象情報や地球温暖化に関する講演・執筆活動も行う。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。2023年10月よりアメリカ・ロサンゼルスに在住。XInstagram

●参考文献/気象庁『平成28年度予報技術研修テキスト』URL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/yohkens/22/all.pdf

監修/荒木健太郎 文/太田絢子 協力/佐々木恭子、津田紗矢佳、三上萌々

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