空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
連載一覧はこちら>>
雲量
雲ひとつない青空であれば、天気は「快晴」です。雲が多少あっても、晴れと言えるでしょう。では、雲の量がどの程度増えたら「曇り」になるのでしょうか。
天気とは、雨や雪などの大気現象と雲に着目した大気の総合的な状態のことを示します。雨や雪が降っていない場合、晴れか曇りかは、空に広がる雲の量である「雲量(うんりょう)」によって決まります。
雲量は、空全体を10として、雲の占める割合を示した数値です。空に雲が一つもない雲量0から、空全体が雲に覆われた雲量10までの整数に加え、雲量1に満たない雲がある状態の「0+(プラス)」、雲量10に満たない、隙間のある状態の「10-(マイナス)」を含め、全部で13段階に区分されています。
このうち、雲量0~1は「快晴」、雲量2~8は「晴れ」、そして雲量9以上が「曇り」です。つまり、空の2割に雲が浮かんでいる状態も、8割が雲に覆われている状態も、どちらも天気は「晴れ」とされるのです。
また雲量9以上であっても、見かけでは
巻雲(筋雲)や
巻層雲(薄雲)などの上層雲が最も多い場合は「薄曇(うすぐもり)」と呼ばれます。この場合、太陽は透けて見え、地面に影ができるほど薄い雲であるため、天気予報では「晴れ」として扱われます。
同じ晴れの空でも、雲量の違いによって印象は大きく変わります。今日の空は「晴れ」か「曇り」かを雲量に注目して判断できると、空を見上げるのがより楽しくなるかもしれません。
写真/荒木健太郎
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
X・
Instagram・
YouTube文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。
X・
YouTube●参考文献/『雲の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)