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春から夏にかけてよく見られる「海霧」。月の半分以上で霧が現れる地域も

2026.04.20

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

海霧

春から夏にかけて、日本周辺の海上では霧が発生しやすくなります。これは「海霧」と呼ばれます。

この時期になると、日本付近には暖かく湿った空気が流れ込みやすくなります。一方で、水は空気に比べて温まりにくいため、冬の間に冷やされ続けた海水温は春先に最も低くなります。こうして、暖かい空気は冷たい海上で冷やされ、空気が保持できる水蒸気量の上限(飽和)に達すると、水蒸気が水滴へと変わり、海霧が発生します。

海霧の名所として知られるのが、北海道釧路市です。親潮(千島海流)という寒流が流れる太平洋側にあるため海霧が発生しやすいことに加えて、釧路市は海上で発生した霧が流れ込みやすい立地にあります。そのため、6~8月にかけての霧の日数は月平均で16日にも達するのです。


濃い海霧が陸地に流れ込むと、見通しが悪くなり、空港や高速道路など交通機関に影響が出ることもあります。一方で、海辺に近い高台などから見下ろすと、霧はまるで雲海のように広がり、圧巻の景色です。また、気象衛星で眺める海霧も興味深く、霧によって海岸線や沿岸の地形が浮き彫りになる様子はとても印象的です。

写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/釧路地方気象台『釧路地方の夏(6~8月)』URL:https://www.data.jma.go.jp/kushiro/bosai/season/KushiroSummer.html、気象庁『《コラム》北海道太平洋側の霧』URL:https://www.data.jma.go.jp/cpd/j_climate/hokkaido/column_fog.html

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/太田絢子、津田紗矢佳、三上萌々

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