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天気予報に欠かせない「ラジオゾンデ観測」。気球で上空がどうなっているのかを知る

2026.04.19

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

ラジオゾンデ観測

天気予報で伝えられる現在の気温や風は、地上に設置された観測機器で測ったものです。一方で、雲が空高く発達するように、大気は厚い層を成しています。天気は、この大気全体が一体となって変化していくため、観測は上空まで行い、しかも全世界の空の状態を把握する必要があります。その重要な役割を担っているのが、空へと放たれる気球です。

これは「ラジオゾンデ観測」と呼ばれる手法です。センサーを搭載した小さな観測機器を気球に吊り下げて上空へと放ち、上昇しながら高度約30キロメートルまでの気圧、気温、湿度、風向・風速を観測します。

日本で高層気象観測が始まったのは1921年のこと。その背景には、1910年に発生した海難事故がありました。紀伊半島付近で急発達した低気圧により、銚子沖で多数の漁船が遭難したのです。この事故をきっかけに、天気の変化をより早く把握する必要性が高まり、1920年に現在の茨城県つくば市に高層気象台が設立され、本格的な観測が始まりました。当時は小型気球を追跡して上空の風を調べる「測風気球観測」が行われており、この観測により日本は世界で初めて「ジェット気流」を発見するという快挙も成し遂げました。


現在、ラジオゾンデ観測は通常、1日2回、朝9時と夜9時に行われています。観測は世界各地で同時刻に行われ、得られたデータは国境を越えて共有されています。日々の天気予報を通じて世界と繋がっていると考えると、どこかロマンを感じますね。

写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『気象学と気象予報の発達史』堤之智著(丸善出版)、『気象百五十年史』気象庁、『最高にすごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/太田絢子、津田紗矢佳、三上萌々

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