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観天望気「とんびが高く飛ぶと晴れ、低く飛ぶと雨」は信頼できるのか

2026.04.13

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

観天望気「とんびが高く飛ぶと晴れ」

笛の音色のような甲高い声で鳴きながら、海岸や河川、農耕地の上空を旋回するとんび。とんびにまつわる観天望気には、「とんびが高く飛ぶと晴れ、低く飛ぶと雨」とあります。果たしてこれは信頼できるのでしょうか。

この観天望気の意味は、とんびが上昇気流に乗って高く飛ぶと晴れ、湿度が高く見通しが悪いと低く飛ぶため雨が降る、というものです。

高い空を飛ぶとんびを観察すると、羽を広げたまま、あまり羽ばたかずに飛んでいます。このように羽ばたきが少ないのは、大気中に発生している上昇気流に乗って飛んでいるためです。


晴れた日には、日射によって地表面が温められ、地表面付近の空気も温まって軽くなります。この軽くなった空気が浮かび上がって発生した上昇気流に乗って、とんびは高い空を飛んでいるのです。反対に、曇りの日や雨の日は、このような上昇気流は発生しない上に、湿度が高くて見通しが悪くなるため、低い空を飛ぶことが多いです。

とんびにまつわる観天望気は、実際に起こっていることに基づいた知恵ではありますが、天気を予想する方法としては正確性に欠けています。「晴れているから高い空を飛んでいる」という現状は説明できても、「高い空を飛んでいるから、これから晴れる」という予想については説明できません。同様に、「曇りで上昇気流が弱く、湿度が高くて見通しが利かないから、低い空を飛ぶ」ようになりますが、「低い空を飛んでいるから、これから曇って雨が降る」わけではありません。

この観天望気を予想として信頼するのは難しいですが、とんびが飛行する姿から、上空へ向かう気流の強弱が見えるようで、興味深いものがあります。

写真/フォトライブラリー

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監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『もっとすごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/太田絢子、津田紗矢佳、三上萌々

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